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年始の重要発表と市場動向−今週の暗号資産を読み解く。

暗号資産市場の動向(12/19-12/25)

先週の暗号資産(仮想通貨)市場は、上値の重い展開が続き小動きに終始しました。

米国株式市場はクリスマスを控えて市場参加者が減る中、21日に発表されたCB消費者信頼感指数が108.3と予想の101.0や前月の100.2を大きく上回る数値となり、NYダウ平均で526ドル高と大きく反発する場面もありました。しかし、翌日には349ドル安と上値を押さえられています。週を通じてNYダウ平均とS&P500は若干上昇したもののNASDAQは若干の下落となっています。

【今週および年初のイベント】

今週は、いよいよ今年最後の週となり、株式市場、商品市場および暗号資産市場も目立った動きはないのではないかと思いますが、28日に日銀の「主な意見」公表があり、日銀の金融スタンスが注目されます。また最終日に中国の製造業PMIの発表があり、12月に入って緩和した新型コロナによる影響がどの程度出ているのか注目を集めるものとみられます。

新年早々には4日にFOMC(連邦公開市場委員会)議事録、6日に米国雇用統計と今後のFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を占う発表が続きます。また7日の中国の外貨準備高では中国による金購入の動向が注目されます。

このように年末年始に注目される発表が続きますので、新年早々からマーケットが荒れる可能性も考えられます。

2023年の暗号資産市場

2023年は欧米を中心として景気減速から企業業績の悪化が想定され、特に前半は株式市場を中心に厳しい環境が続くと思われます。暗号資産市場についても年前半が正念場として引き続き慎重な対応が必要と考えています。しかし、来年末に向けては徐々に環境が好転するのではないでしょうか。

2022年もまもなく終わりを迎えようとしています。日頃より「今週の暗号資産を読み解く。」をご覧いただき、ありがとうございました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。

Profile ◉倉本 佳光(くらもと よしみつ)
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。
その後メリルリンチ日本証券株式会社、岡三アセットマネジメント株式会社で手腕を発揮。
これまでにリテール及び機関投資家への営業、上場企業の資金調達、IPO、M&Aなどの業務を担当し、現在では「株式会社J-CAM」にて総合的な金融コンサルタントとして活躍している。