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株式会社ユニメディア 蓑和航 氏 独占インタビュー

独自のブロックチェーン関連サービスを展開する
ユニメディアが目指すもの

2020年、世界中でブロックチェーン技術の社会実装に向けた取り組みが広がっている。そんな中、日本国内で積極的にブロックチェーンの活用を目指す企業がある。それが株式会社ユニメディアである。ユニメディア社が展開するブロックチェーンサービスとはどういったものなのだろうか。

2020年3月21日(土)発売の月刊仮想通貨5月号Vol.26より

 ユニメディア社は、2019年後半から2020年にかけてブロックチェーン関連事業を次々と発表している。

 2019年9月13日にはコンソーシアム型ブロックチェーン「Bdisp-Engine(ビーディスプエンジン)」を提供開始。同12月24日にはブロックチェーンの実証実験支援サービス「PoC (Proof of Concept)with blockchain」を発表。さらに2020年1月6日には、情報管理におけるセキュリティ強化を目的とした共同研究をロート製薬株式会社と開始している。

 驚くべきスピードでブロックチェーン関連事業を展開する背景について、ブロックチェーン事業の責任者である蓑和航氏に聞いてみた。

――まずはユニメディア社の事業内容について教えて下さい。

蓑和航氏(以下、蓑和):当社は〝バリューデザインカンパニー〟として、多くの事業を展開しています。

 もっとも規模が大きいのは主に携帯キャリア様を対象にした広告管理や、アフィリエイトの成果管理といったマーケティング事業です。また、ふるさと納税サイト『ふるさとプレミアム』を運営するなどのふるさと納税関連事業やクラウドソーシング関連事業などもあります。ユニメディアはクライアント様の課題をともに解決することを目指しているので、その過程で多種多様な新規事業に積極的に取り組んでいます。

――ブロックチェーン事業はどのような経緯で始めたのでしょうか?

蓑和:ブロックチェーン技術への注目度が社会的に高まっているなかで、私たちも技術検証を進めてきました。また、新規事業の開拓を担当している私自身が、個人的にブロックチェーンに興味を持ち、研究していたからという理由もあります。

 私は大学の研究室でブロックチェーンを活用した事業の実現に向けた活動に取り組んでいました。同時に、ユニメディアの事業においてクライアント様からブロックチェーンの活用を検討しているとのお話を聞く機会もありました。これらの経緯が合わさり、独自のブロックチェーン『Bdisp-Engine』の提供に至ったのです。

――「Bdisp-Engine」はどのような特徴を持つブロックチェーンですか?

蓑和:『Bdisp-Engine』は一昨年の11月から開発を開始しました。開発を主に担当しているのはモンゴルの子会社で、約半分にあたる40人強がブロックチェーンの開発に専念しています。

『Bdisp-Engine』は多くの事業で実利用できるように、複数の管理者によって運用されるコンソーシアム型となっています。『Bdisp-Engine』の特徴は、トランザクションをそのまま送るのではなく、ブロックを生成してデータの強固な改ざん耐性を持つブロックチェーンの強みを損なわずに、秒間1500件のトランザクションを安全に管理・連携できるようになっています。また、特定のノードが処理能力を専有することなく、各ノードが平等に保証された処理能力を利用できる点も強みです。仮にノードが半分停止しても稼働し続けますし、サーバーが物理的に盗まれても暗号化されているので情報漏えいのリスクが低減されるといったメリットもあります。

 また、ブロックチェーンのモニタリングツールやウォレットといった周辺ツールも提供していますし、今後はID/パスワードの流出対策として顔認証技術の導入なども検証してみたいと考えています。企業が『ブロックチェーンを使ってみたい』と考えた時に活用できるツールがひと通り揃っている点も特徴といるでしょう。また、開発事例によっては、ご相談から約3ヵ月程度でブロックチェーン環境を提供しています。自社で開発できる体制を持っているため、スピード感を持って事業を推進できる点も当社の強みです。

――1月に発表したロート製薬株式会社との共同研究はどういった内容ですか?

蓑和:ロート製薬様がDX(デジタルトランスフォーメーション。デジタル化に向けた変革のこと)に取り組む中で、機密情報の管理やセキュリティを強化するために、ブロックチェーンを活用しようというものです。目的としては、個人情報の取り扱いに対するお客様の不安解消と、社員が安全に情報運用を行える環境整備などが挙げられます。

――実際に企業がブロックチェーンを利用するにあたって、ユニメディアはどのように関わっていくのでしょうか?

蓑和:ブロックチェーン環境を提供するだけではなく、コンサルティングや提案も行います。ブロックチェーンへの関心は社会的に高まっていますが、それでもブロックチェーンはまだ多くの企業や担当者に理解されているわけではありませんので。

――「ブロックチェーンってよくわからないけど、何かに使えるの?」といった相談もあるのでしょうか?

蓑和:はい。そういった場合は、まずはブロックチェーンの勉強会から始めています。さらにブロックチェーンの基礎的な知識だけではなく、お客様の事業ドメインに近い実用化事例なども紹介します。ブロックチェーンにどのような長所と短所があるのかを知っていただき、そのうえでブロックチェーンの活用についてご判断いただくようにしています。そのほかにも、当社から活用方法を提案するケースや、お客様の活用案についてご相談を受けるケースもあります。

――ブロックチェーンの活用に関する問い合わせはどのような用途が多いでしょうか?

蓑和:ロート製薬様との共同研究についてのお話もあったので、セキュリティに関連する相談が特に増えていますね。個人的にも、企業によるブロックチェーンの活用方法としては、6割程度がセキュリティ関連のためになると予想しています。

――「改ざんできない」「情報を完璧に追跡できる」といったブロックチェーンの特徴を生かした用途ですね。その他には、今後どのような用途でブロックチェーンの活用が進むと予想していますか?

蓑和:複数の企業によるコンソーシアムに利用するケースも増えていくのではないでしょうか。特定の企業だけが得をするのではなく、すべてのステークホルダーが恩恵を分け合える平等な仕組みができていくでしょう。

――社会実装という観点から、ブロックチェーンの利用はどのように広がっていくと思いますか?

蓑和:金融分野ではすでにPoC(実現可能かを、その効果や技術的な観点から検証する行程)が終わりかけていて次の段階に進もうとしていますね。金融の次は、データ管理などのセキュリティや、真贋鑑定や産地偽装対策といったトレーサビリティに使われるのではないでしょうか。その他、特定のプラットフォーマーに依存することのない非中央集権的なサービスも誕生すると予想できます。

――最後に、今後のブロックチェーン事業への意気込みを教えて下さい。

蓑和:今や多くの企業がブロックチェーンに関心を持っています。『ブロックチェーンを使い始めないと置いていかれてしまうかも』という危機感を持っている企業様も増えてきました。私たちはより良い形でのブロックチェーン導入をサポートします。どんな相談でもいつでもお待ちしていますので、ブロックチェーンの活用を検討している方はぜひお気軽にご相談ください!

PROFILE
株式会社ユニメディア・ビジネスイノベーション室室長。ブロックチェーンなどの研究開発や事業開発を幅広く担当する。
2009年9月 サイバーエージェント入社
2011年4月 同社退職
2012年9月 オーストラリアでTopofGame. TLS創業
2014年10月 TopofGame. TLS 売却
2018年1月 ユニメディア入社

                                   
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