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今週も米国の経済指標発表で変動の可能性-今週の暗号資産を読み解く。

暗号資産市場の動向(7/25-7/31)

先週の暗号資産(仮想通貨)市場の動きは、26-27日にFOMCを控え金利引き上げが想定される事から週初様子見から始まりました。一方で、27日にFRBの0.75%利上げが発表されるとマーケットはパウエル議長のコメントを好感し、株式市場は楽観論が支配的となり、3日間連騰となりました。債券市場も大幅に利回りが低下しています。

こうしたマーケットの展開が影響して暗号資産の動きも上値を追う展開となりました。ビットコイン(BTC)は26日に286万円ほどでしたが、29日には322万円前後に上昇。イーサリアム(ETH)も同じく19万円前後から23万円台へと進みました。

今週も注目される米国の経済指標

今週発表される予定の米国経済指標は、次の通りです。

ISM景況指数に関しては、すでにマーケットはある程度の景気減速を織り込んでおり、あまり反応はしないのではないかと考えていますが、週末に発表される雇用統計は今後の金融政策を占う重要なものとなります。

しかし、現在の米国金融市場には楽観的な見方が台頭しており、余程の厳しい内容でない限りはデータ発表後にリスクオンのムードになるのではないかと考えています。

ジャクソンホールでの講演内容に注目

暗号資産は金融市場の動きを見ながら堅調に推移するとみています。

今月25-27日にジャクソンホールで国際経済シンポジウムが開催され、そこでのパウエル議長の講演内容が注目されますが、9月のFOMCまでマーケットは楽観的な展開が続くのではないでしょうか。

Profile ◉倉本 佳光(くらもと よしみつ)
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、山一証券株式会社に入社し金融業界でのキャリアをスタート。
その後メリルリンチ日本証券株式会社、岡三アセットマネジメント株式会社で手腕を発揮。
これまでにリテール及び機関投資家への営業、上場企業の資金調達、IPO、M&Aなどの業務を担当し、現在では「株式会社J-CAM」にて総合的な金融コンサルタントとして活躍している。