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有名タレントが違法宣伝で摘発−前田真実果の“暗号資産投資”はじめてみました! Vol.99

前回はビットコインの法定通貨化から1年が経ったエルサルバドルについて触れました。ビットコインを導入したことによるメリットやデメリット、そして今後の展望などについてまとめていますので、ぜひ読んでいただけたらと思います。

前田真実果の“暗号資産投資はじめてみました!” Vol.98

収支の方は、先週は約5,000円のプラスとなり、先々週のマイナスをほぼ帳消しにすることができました。
暗号資産(仮想通貨)にとって好調と言われる10月に入り、いい流れを期待したいところですが、いったいどうなったでしょうか?

BitLendingに預け入れているビットコインも含めて、今週は約4,000円のプラスです。まずまずのスタートではないでしょうか。

コラム執筆時のビットコインは約295万円、イーサリアムは約19万5,000円となっており、堅調に価格を上げている印象です。
先週は株式市場と連動しない場面もありましたが、今週は逆に相関性が高い週となりました。アメリカで重要な指標の発表が控えていたことが最大の要因と言えそうです。

アメリカで景気後退を示唆する数値が出たことで、利上げのペースが減速するのではとの憶測が飛び交いました。これにより、今週NYダウ平均では大幅上昇する場面が見られました。コラムを書いている時点のNYダウ平均は3万ドルまで戻しています。

ただ、来週に向けて株式市場も暗号資産(仮想通貨)市場も動きが鈍化していく可能性があるそうです。
来週13日には、毎回相場をかき乱しているアメリカのCPI(消費者物価指数)の発表があります。ここでまたインフレを示す数字が出てくると、利上げを警戒して金融市場ではリスクオフの動きが強まることが想定されます。
また、先月行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が発表されるとのことで、こちらでも利上げについて言及されると投資家の心象が悪くなると指摘されています。

時系列的には、日本時間13日3時にFOMC議事録→同日21時30分にCPIの発表となっています。
そのため13日前後では価格は乱高下する可能性がありますし、もしかしたら日本円として持っておいた方がいい局面を迎えるかもしれませんね。

アメリカの人気タレントが1億8,000万円を罰金として支払い

皆さんはアメリカの著名なタレントであるキム・カーダシアンさんをご存じですか? 破天荒でセレブな彼女の一家を取り上げたリアリティショーで人気となり、タレント、女優、実業家として活躍されていますが、SNSの画像加工疑惑を含め、やはりゴシップ・クイーンの印象が強い方ですね。それでも「なりたい顔」として挙げられることも多く、良くも悪くも強い影響力を持っていると言えそうです。

実はこのカーダシアンさんが、暗号資産(仮想通貨)を違法に宣伝していたとして、アメリアの金融庁にあたるSEC(証券取引委員会)から訴訟されました。
しかしすぐさま和解に至ったようで、結局126万ドル、日本円にして1億8,000万円を超える罰金を支払うことになったそうです。個人に対する罰金でこの額。あまりの規模に、さすがアメリカだな〜なんて映画を見ているような気分になってしまいます。

カーダシアンさんが今回SECから訴訟を起こされた原因は、昨年インスタグラムに投稿した内容にありました。
その投稿ではイーサリアムマックス(EMAX)という暗号資産(仮想通貨)について触れていたのですが、その中でプロジェクトのWebサイトのリンクを添付したようです。SECは、この行為が潜在的な投資家に対して購入を斡旋したとして、アメリカの証券法に記載されている報酬開示義務が生じると主張したのです。

具体的には、アメリカの証券法では金融商品の宣伝を行って報酬を受け取った際、その情報を開示する必要があるそうです。実際にカーダシアンさんは25万ドル(約3,600万円)もの報酬を受け取っていたようで、この報告をしていなかったとのこと。
詳細な理由は明らかになっていませんが、カーダシアンさんは和解の条件である罰金の100万ドル(約1億4,500万円)に加え、報酬として受け取った25万ドルに利息を乗せた26万ドル(約3,700万円)の計126万ドルを支払う和解案を飲みました。さらに、今後3年間は暗号資産(仮想通貨)の宣伝を行わないことで同意したとのことです。

これが意図的に行われたものなのかどうかは分かりませんが、インフルエンサーやタレントの皆さんにとっては少しドキッとした事案だったのではないでしょうか。

インスタグラムやその他SNSを使ったPRは今や企業にとっても切り離せないものですし、既存メディアよりインフルエンサーと呼ばれるような個人を起用することが一般化してきていますよね。コスメやフードなどを持った自撮りとともに「これオススメ!」と紹介する投稿はよく見かけます。ただ、金融商品の場合はそういった宣伝に対し規制が強いということなんですね。

金融商品に限らず、広い意味で広告の制限には賛成です。どこまで? というところが難しいですが、とくにインターネットメディアでは“えげつない”広告も多いですから。
ただ、規制を加えても、個人宛のDMや直接人を使うなど、方法としてはアナログな詐欺等もありますし、受け手の防御力やスルースキルを高めるほうが早いかもしれません。

「詐欺」に結びつけてしまいましたが、精神衛生上の問題や、意志に反して自らの行動が追跡されるようなプライバシーの問題など、広告を取り巻く問題は様々です。
広告のすべてに悪意があるわけではありませんし、送り手にも製品やサービス、自己の主張など届けたいものがあります。しかしそれをどのように感じるかは受け手によって異なります。

私はとくにオンライン上の追跡に対して思うところがあり、ブラウザをbraveに移行しようとしています。このコラムでも以前ご紹介しましたが、広告をブロック、追跡を遮断してくれるブラウザです。逆に広告を受け入れると暗号資産(仮想通貨)BATがもらえます。これはこれで良いところばかりではないのですが……こちらはまたの機会にお話しできればと思います。

何にせよ、それが自分にとって良いものなのかそうでないものか、時間やお金が食い潰されていないか、時々立ち止まって検証することが必要なのかもしれません。

今回は以上となります。アメリカの著名タレントが違法宣伝で摘発された話題から、広告を取り巻く問題について個人的な意見をお話ししました。

そしてこれは前回も触れたのですが、いよいよ次回でこのコラムも100回目。今月末にはコラム開始から丸2年が経ちます。
次回か今月末のコラムではどちらかで過去印象深かった出来事や事例について触れたいなと思いますので、ぜひ読んでいただけたらうれしいです。

来週は収支的には難しい週になるかと思いますが、プラス報告をして気持ち良く節目の回を迎えられますように!

Profile ◉前田 真実果(まえだ まみか)
京都府出身。
レースクイーンやモデルとして活躍し、雑誌・ラジオ等に多数出演。
Adobeソフトの使用に長けており、Instagramなどで使えるGIF作成を日課としている。オリジナルキャラクターのGIFは2ヶ月で1,700万ビューを越える。

SNS
ブログ:Mamika Maeda Note
Twitter:@mamilium
Instagram:c1mamika

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