2022.05.21

前田真実果の“暗号資産投資”はじめてみました！　Vol.79

前回は暗号資産（仮想通貨）市場が大幅な下落に見舞われたこと、そしてその要因となったステーブルコイン・TerraUSD（UST）がメインテーマでした。
いや、これはもう取り上げざるを得ないですよね……衝撃的な大暴落。今このコラムを執筆時点でのUST価格は約16円です。そのUSTと切っても切れない関係であるテラ（LUNA）の価格に関しては0.02円まで下落と、まったく改善が見られない状況です。前回、約1万円から100円台へ、このままだと1円を切るなんて事態になることも……と言っていましたが、それが現実となってしまいました。こうした事態を受け、アメリカの議会やG7などでもステーブルコインに関する規制について議論が行われるようになるなど、事態はますます深刻に進んでいる印象を受けます。
今後、USTを手がけるコミュニティは様々な対策を講じていくとのことで、その動向には大きな注目が集まるものとみられます。

暗号資産（仮想通貨）市場は現在も不安定な動きを見せています。アメリカの金融市場の動向や、前述したUSTの動向を巡っての投資家たちの迷いが反映されているのでしょうか。
そんな今週の私の収支はいかに。

ビットレンディングに預けているものも含めて約1万5,000円のマイナス。特にアルトコインの下落による影響が大きく、今週も厳しい結果となりました……。

現時点でビットコインは約390万円と、前回と大きくは変わりませんが、イーサリアムは26万円のラインを推移していて、今月初旬から見ればビットコインよりも大きな下落率を記録しています。
USTに関する動きと、それを受けた金融規制当局による規制強化などを懸念した動きと見ることができそうです。

これまでは米国株、特にナスダックやS&P500などが伸びればビットコインをはじめとした暗号資産（仮想通貨）も価格を上げていました。しかし、これらの指数は上昇しビットコインは下落するという場面も見られ、厳しい状況が続いています。

この市況が改善されるとすれば、やはりUSTに関する問題が良い方向に向かってくれるしかないのかなと思います。
金融市場も利上げなどによって厳しい状況が続いていますが、また去年のワクワクするような上昇劇の再来を願うばかりです。

NFT特典付きのグッズが登場

先日、電子書籍で有名なメディアドゥさんと大手芸能事務所であるホリプロさんが共同で、NFTデジタル特典付き公演グッズを販売すると発表しました。

高畑充希さんと平祐奈さんが出演する舞台「奇跡の人」の公開を記念して、公演プログラム、トートバッグといったグッズを販売するのですが、その際にメインビジュアル写真のNFTがデジタルデータ特典として付いてくるみたい。NFTデジタル特典が舞台の公演グッズと連携するのは初の事例なんだとか。
昨年から大ブームになっているNFT。ゲーム、ファッション、飲食、様々な分野の大手企業がこぞって参入し、日本でも一般的になってきた感すらあります。

メディアドゥさんはちょっと前に、雑誌にNFT特典を付けたことでも知られています。一時期、豪華な付録の雑誌が話題になったこともありましたが、デジタル特典というのは時代ですね。オリジナルの動画コンテンツとかNFTゲームのアイテムなども付録として出てきそう。
ただ、すべてがそれに代わるかというとそうではないと思います。電子書籍が現れて紙の本が必要なくなったかといえばそうではない。そのシェアは変化しつつ（もちろんそれが死活問題になっている企業もあると思いますが）、共存していくのだと思います。

今回は以上です。
先日、私のTwitterにこのコラムが書籍化したらいいなぁという内容のリプライをいただきました。こうした声は非常にありがたいですし、モチベーションにもつながります。読者の皆さんのご感想や気になることなどをコラムにも反映していきたいと思いますので、Twitterや月刊暗号資産onlineのInstagramなどでぜひ教えてくださいね。

ポジティブとは言えない状況が続く暗号資産（仮想通貨）市場ですが、逆に私が初めた頃が良すぎた気もします。今は見守るしかない時期だと思いますが、必ずどこかで上昇の起点が訪れると思いますので、それを見逃さないように、しっかり市況を見ていきたいと思います。

金融市場はすぐに良くなるとは思いませんが、暗号資産（仮想通貨）市場ともに好転材料が何か舞い込んでこないかなぁなんて。希望だけは持って新しい週を迎えたいと思います！