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韓国の「メタバース・ソウル」プロジェクト−前田真実果の“暗号資産投資”はじめてみました! Vol.112

新年最初の更新となった前回は日本国内で様々なステーブルコインを取り扱えるようになる可能性についてお話ししました。
テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)などのステーブルコインを取引できるようになるまでには時間がかかると思いますが、実際の取引にも便利に使えると思うので私も期待しています。

ちなみに、今年に入りbitFlyerさんでは前にも少し触れた「ジパングコイン(ZPG)」という暗号資産(仮想通貨)の取り扱いが開始されました。このジパングコインは金1グラム(今だとだいたい8,000円くらい)と連動するように設計されていて、ある種、日本発のステーブルコインとも言える暗号資産(仮想通貨)です。今ある資産をいったん確保するような目的で保有したい時など、私もぜひ活用していきたいと思います。

収支ですが、先週はしっかりプラスになり良いスタートを切ることができました。これまでずっと揉み続けるような相場になっていただけに、その状況から頭ひとつ抜け出すことができたのかな、と期待を感じました。
この流れが継続してほしいところですが、今週の結果はいかに。

今週はレンディングで預けている分も含め、約6,000円のプラスです。この2週間で約1万2,000円のプラスとなりました。市況がいよいよ本格的に上向いてきたのかな!

コラムを書いている時点のビットコインは約280万円、イーサリアムは20万8,000円ほど。前週と比べると、ともに20%前後上昇しました。

今週の相場動向で気になったのは、これまで米国株を中心に株式との相関性がありましたが、それが少し崩れ始めてきたことです。具体的には、NYダウ平均が300ドル以上も落としたにもかかわらず、ビットコインは逆に上昇したことが挙げられます。
そのほか、株式の方では景気後退へのリスクなどを考慮して価格が下がっていたのに、ビットコインやその他の暗号資産(仮想通貨)は逆に価格が上昇するということもありました。もしかしたら株の調子が悪くなることを見越して暗号資産(仮想通貨)に分散投資しようという考えもあるのかもしれませんが、少なくとも暗号資産(仮想通貨)市場に対する風向きが変わりつつあることを示しているのではないでしょうか。

とはいえ、世界全体で起こる可能性がある景気後退リスクを無視していいわけではありません。あまり楽観的になりすぎず、注意深く見守って行きたいですね。

ソウル市が進めるメタバースプロジェクト

最近、韓国・ソウル市でメタバースを活用した行政サービスに関するプロジェクト「メタバース・ソウル」が始まりました。このプロジェクトでは行政をはじめ、経済や教育、税務関連など、あらゆるコミュニケーションをメタバース内でできたら便利だよね? という考えのもと進められています。

コミュニケーションを図る一環で、メタバース上に広場を設け、ソウル市がこれまでに刊行した電子書籍に触れることができるほか、仮想空間の強みを生かして24時間365日活動することができるようです。

また、年齢や容姿を気にすることなく、アバターを通じて様々な人たちとコミュニケーションができることも売りにしているようですね。最近少しずつ露呈し始めているアバターを通じたストーカー行為や言葉による暴力などといった課題にも対応すべく、フィルターを敷くことや迷惑行為等を見つけた際の通報機能のようなものも設けるようです。今やSNSも安心して使うためにはかなり気を遣わないといけないというか、警戒しながら利用しないといけませんし、こうしたところを気にかけて設計しようとしている点は市政を通じてやるのであれば当然とは言えますが、大切なところだと思います。

韓国にはコロナ禍前によく旅行で行きましたが、デジタル面でかなり進んでいる印象があります。電子決済なんかも当時の段階で今の日本よりも浸透していたように思います。
ですからこのプロジェクトも広く行き渡って定着していくのかどうか、とても気になります。

たとえばお役所の手続きって対面だとけっこう待つ印象があります。かといって書面でのやり取りだと余計に時間がかかる……ということがありますよね。ただオンライン上でできればいいということでなく、直接相談したい時など、その隙間を埋めるものとして機能したら、市民にとっても職員の方々にとっても負担が軽減されるのではないかと思います。

電子決済の例で言うと、韓国の「パリパリ(빨리빨리)=早く早く」の文化というか気質に合っていると言われますが、現状のメタバースだとそれほどスムーズなのか体感的なところが疑問です。「だったら実際行った方が早いわ!」ということになりそうで。それにやはりメタバースは一段ハードルが高く見えますし、どうやって幅広い層が使えるようにするのか、その進め方に注目したいです。

現段階で日本からのダウンロードはできませんが、旅行者の利用も想定されているそうなので、今後観光の際にメタバース・ソウルを利用して何らかの手続きをすることがあるかもしれませんね。
K-POPなどを通じて世界的にもKカルチャーへの関心が高まり始めてからすでに一定の時間が経過したように思います。メタバースソウルは韓国国内を越えた大きな規模で利用され、国の魅力を発信できるツールとして活用することもできるのではないでしょうか。
今後の展開を見ていきたいですね。

 

今回は以上です。
メタバース自体がこれから育っていく分野ですし、一般的にはまだ便利に活用するものというより、聞いたことはある、という段階だと思います。
ですので時期尚早ではあるかもしれませんが、メタバース・ソウルは今後、各国の都市や地域がそれぞれの単位で世界に向けてPRし、繋がる場を作るモデルになるんじゃないかと期待しています。
次に韓国旅行する頃、日本ユーザーも利用できるようになっていたら活用できるといいなぁ。

日本でも精力的にこの分野に乗り出している都市もありますし、その広がりを追っていきたいですね。

Profile ◉前田 真実果(まえだ まみか)
京都府出身。
レースクイーンやモデルとして活躍し、雑誌・ラジオ等に多数出演。
Adobeソフトの使用に長けており、Instagramなどで使えるGIF作成を日課としている。オリジナルキャラクターのGIFは2ヶ月で1,700万ビューを越える。

SNS
ブログ:Mamika Maeda Note
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