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FTX元CEOの逮捕とバイナンス告訴の件−前田真実果の“暗号資産投資”はじめてみました! Vol.109

前回はナイキによる現物スニーカーと引き換えできるNFTに関する話題、それからマイニングの「難易度」についてお話ししました。
身につけられるものとの組み合わせはNFTに現実味を持たせてくれます。デジタル空間とリアルをつなぐアイテムはちょっとわくわくしますよね。今後もNFTの様々な活用例に注目したいと思います。

さて、先週の収支は約3,000円のマイナスとなりました。CPI(消費者物価指数)やFOMC(米連邦公開市場委員会)といった重要指標の発表を控え、市場全体の動きが鈍くなった結果です。
今週はまさにその両方が発表されたわけですが、収支はどうなったでしょうか?

BitLendingに預け入れているビットコインも合わせて、今週は約3,000円のプラスとなりました。先週が約3,000円のマイナスでしたので、その分をちょうど戻した形ですね。

コラムを書いている時点でビットコインは約240万円、イーサリアムも18万円ほどとなっていて、共に先週と比べて価格を伸ばしています。

ビットコインをはじめ多くの暗号資産(仮想通貨)はまずCPIの発表を受けて価格を大きく伸ばしました。この時点でビットコインは約240万円まで上昇しています。
CPIの結果は市場が予測していた数値を下回り、インフレがピークアウトに向かっていることを印象付けるものとなりました。これにより、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ政策が来年早々にも緩やかなものになるのではないかという期待が金融市場で顕著に見られたかたちです。

そしてFOMCが開催され、パウエル議長の会見が15日未明に行われました。
結果的に、市場の予測通り今回のFOMCでは0.5%の利上げとなり、利上げペースは減速しました。これまで4会合連続で0.75%の利上げを行なっていただけに、市場の安心感も大きかったことと思います。
この発表を受けて米国の株式市場でも大きく上昇する場面がありましたし、ビットコインも一時246万円ほどまで上昇しました。

しかし、パウエル議長は利上げ政策について「終了に近づいていない」とコメントし、市場の期待を一蹴しました。利上げ幅を0.5%から0.25%に下げるのも「データ次第」として、市場が抱く利上げ政策の終了とはかけ離れた発言となりました。

これが金融市場全体に冷や水を浴びせる形となり、株式もビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)も価格を落としました。一時は利上げ幅の縮小が価格上昇の糸口になると感じたのですが、まだまだ復活までの道のりは長いのかもしれません。
一連の発表と値動きを見て、市場の動向はまだまだしっかり見ていかないと危ないなと率直に感じた次第です。

FTX元CEOの逮捕と刑事告訴の可能性があるバイナンス

今週はなんといってもこの話題が大きな注目を浴びたのではないでしょうか。

バハマ警察、FTX元CEOのサム氏を相場操縦などの疑いで逮捕

ついに先月破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの元CEOであるサム・バンクマン・フリード氏が逮捕されました。容疑は暗号資産(仮想通貨)市場での相場操縦や電信詐欺や証券詐欺、マネーロンダリングへの加担等だそうです。

逃亡の噂もありましたが、無事(?)起訴され、当局監視下にあるようなので安心しました(誰目線)。や、だって業界を代表するような人が結局逃げるが勝ちなんて許されませんよね。
暗号資産(仮想通貨)はこれからの世界に必要なおカネのかたちであり、そこはより民主性が大事にされる場所だと思っています。そういう世界を牽引する人だと思っていた人がこのような事態に陥っていることに、効果的利他主義なんて方便なのかとがっかりします。

そんな中、サム氏が逮捕された同日、今度はバイナンスが刑事告訴されるかもしれないという話題が入ってきました。

米司法省がバイナンスの刑事告訴を検討中と判明 報道に対し反論も

アメリカの司法省はマネーロンダリングに関する違反をめぐって2018年からバイナンスの捜査を開始していたそうです。バイナンス本体とCEOのCZ氏、そしてその幹部たちを刑事告訴するかどうかで、意見が割れているのだとか。

すでにバイナンスと司法省の間では司法取引も含めた会合も行われているようですが、司法省側はバイナンスに対して必要な措置をどんなものでも承認する可能性があるそう。こうした情勢も踏まえて、バイナンスは「刑事告訴をすればすでに弱気相場下にある暗号資産(仮想通貨)市場に大混乱をもたらす」と述べているみたい。何それ。業界大手の自分たちに攻撃すれば市場が荒れて皆さん困っちゃいますよねぇ〜ってこと? あらやだ。うがった見方かしら。

これらの情報はロイターが関係者の話として報じていて、バイナンスは真っ向から反論を述べています。実際、FTXに続きバイナンスも何かしらの法的な処分を受けるとなると、暗号資産(仮想通貨)市場にも多大な影響が及ぶのはたしかでしょうね。

FTXの破綻、代表の逮捕から、今度は「助けようと思ったけどやっぱやーめた」と手のひら返しした相手方に刑事告訴の可能性と、ますます雲行きが怪しくなってきました。サム氏は「利用された」「騙された」と主張しているようで、ハリウッドセレブのゴシップネタ張りの泥沼展開には不謹慎ながら野次馬的興味を禁じえません。
……とはいえ、もちろん荒れることを望んでいるわけではないので、裁かれるべきは裁かれ、淡々とたどり着くべきところに帰着してほしいと思います。

 

今回は以上となります。
バイナンスはつい先日、日本進出を発表したばかりのところに今回のニュース。今後の展開がどのように影響するのか気になります。

世の中はもうすぐクリスマスですね。昨年の今頃、クリスマスプレゼントに暗号資産(仮想通貨)を……という話題に触れた気がしますが、ツイッターのプロフィールからBTC、ETHいつでも受け付けています(笑)

Profile ◉前田 真実果(まえだ まみか)
京都府出身。
レースクイーンやモデルとして活躍し、雑誌・ラジオ等に多数出演。
Adobeソフトの使用に長けており、Instagramなどで使えるGIF作成を日課としている。オリジナルキャラクターのGIFは2ヶ月で1,700万ビューを越える。

SNS
ブログ:Mamika Maeda Note
Twitter:@mamilium
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