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リアルな物品と交換可能なNFT−前田真実果の“暗号資産投資”はじめてみました! Vol.108

前回は世界最大手のバイナンスが、ついに日本市場へ参入したというビッグニュースを取り上げました。
現時点で日本人ユーザーは大元のバイナンスのサービスをそのまま利用できているようですが、今後はやはり日本向けサービスに集約されると思われます。いつまでサービスを利用できるか分かりませんが、ひとまず続報を待つしかなさそうですね。

収支の方は、先週4週間ぶりにプラス収支を記録することができました。FTX騒動にも若干の落ち着きが見られ、今後年末にかけて価格が上向いていくことに期待したいところ。
2022年の締めくくりも近い中で、今週もプラスを重ねたいところですが、どのような結果になったでしょうか。

今週はBitLendingに預け入れているビットコインも含めて約3,000円のマイナスになりました。さすがに厳しい状況から簡単に抜け出すことはできないかと思いつつ、このくらいのマイナスで済んだのは良かったと感じています。

金融市場ではすでに来週立て続けに発表されるアメリカのCPI(消費者物価指数)と、FOMC(米連邦公開市場委員会)に焦点が当てられています。
特にFOMCでは過去4会合連続で0.75%の利上げが行われているなか、今回は利上げ幅が縮小されるとの見方が強く広まっており、その動向に注目が集まっています。もし仮に利上げ幅が縮小されれば、金融市場にとってはポジティブなことですし、暗号資産(仮想通貨)市場にも資金が流入するかもしれないですよね。FTXの件から暗号資産(仮想通貨)業界全体に対する不安が高まっている時期かとは思いますが、ある意味では価格も底値に近いと思いますので、これを投資のタイミングと見る投資家がいても不思議ではありません。

CPIは日本時間12月13日22時30分、FOMC後のパウエルFRB議長の会見は日本時間12月15日未明に行われる予定です。
サプライズさえなければ、価格が上がってくるのではないかと個人的には考えています。無事過ぎ去ってくれることを祈るばかりです……。

現物スニーカーと交換可能なNFT

さて、今週気になった話題を一つ。世界的に有名なスポーツブランドであるナイキが発表した「現物スニーカーと引き換えできるNFT」。
NFTをバーン(焼却)することで現物のアイテムと交換することができるという取り組み自体はすでにあるそうですが、やはり世界的なブランドがそれをやると少し目を引きますよね。
デジタルとフィジカルの融合というのは、現代の人類にとってはまだSF的な感じがしますよね。しかしそれは徐々に夢の世界ではなくなっています。

PtoE領域で有名なSTEPN(ステップン)では、NFTスニーカーを購入し、現実世界で実際に歩くことでその分の報酬を得ることができます。
今回のナイキの例でも「稼ぐ」というところも企画されているようです。

こういったアパレルとNFT、メタバースの領域って様々なブランドで次々とコラボが発表されていますが、実際相性は良いんだろうなぁと感じます。一つは希少価値の担保という側面。そしてもう一つがウェアラブル、身体に結びつけられるという点。
例えば着せ替えアプリなんかをやっていて、課金して新しいドレスを買ったとしても、それはゲーム内だけの話でなんだか虚しい感じがします。でもそれが現実世界でも手に入るとなったら、まさに夢を実現することができます。

現状は日本では手に入れられなかったり、高額でなかなか手が出にくいものが多い印象ですが、希少価値という面から考えると必然的な流れでしょうか。
これまでもコラムでNFTについてお話ししてきましたが、どう捉えるべきか悩む部分があります。NFTを売買する双方ともに思惑は様々であると思います。何にしても、どうしてそれをするのか、どんな意味を持つのかを常に考えることが、Web3.0時代をより良い世界に導いてくれると考えています。

マイニングの難しさって何?

もうひとつ気になったのは、暗号資産(仮想通貨)と切っても切れない存在である「マイニング」について。このコラムもすでに開始から2年が経過していて、何度かマイニングについても取り上げていますが、実感が湧かないというのも正直なところ。イーサリアム分裂問題の際もこの「マイニング」がポイントになりましたが、マイニングには「難易度」があるということを最近知り、担当氏に「これってなんでしたっけ……」と恐る恐る聞いた内容をお届けいたします。

マイニングは難しい計算を解いて取引の承認を行うことで、報酬として暗号資産(仮想通貨)を得られる仕組みです。これまでマイニングは設定された時間や計算をこなすことで行われているものだと認識していましたが、どうやら少し違ったみたい。

ビットコインのマイニングでいえば、約2週間に1度の頻度で自動的に難易度が変更されているようです。この難易度を変更する基準というのが、ビットコインの「ブロック生成速度」。
どういうことかと言うと、ビットコインのブロックは1つあたり10分に1度生成されます。しかしこの10分というのはあくまでも目安であり、正確なものではありません。ではなぜ正確ではなくなるかと言うと、マイニングを行うマイナーのパワーバランスが日々ちょっとずつ変化していることが原因となっています。

マイニングは基本的に早く計算を解いた人が報酬を得る。つまり早い者勝ちです。そうなると、より早く計算をするため多くの電力が必要とされるマシンを用意したりします。みんながみんなそのように競っていると、必然的に全体の計算速度が上がっていきますよね。この計算速度のことを「ハッシュレート」と言い、ビットコインのネットワークの強さを表すひとつの指標にもなります。

そして全体の計算が早くなると当然、ビットコインのブロック生成速度も変わってきますよね。その時に出てくるのが「難易度」で、それを調整することを「難易度調整」というそうです。

例えば、ビットコインのブロックが9分でできてしまう状況であれば、10分かかるよう計算式を難しく調整します。逆に、ブロック生成が11分もかかってしまうようであれば、10分で解けるよう簡単にします。
この難易度調整を行うことで、ビットコインは約10分でブロックが生成されるようになっています。

なるほど、こういった調整によって一定の生成量が保たれるのですね。

 

今回は以上です。
暗号資産(仮想通貨)の技術的な面はなかなか理解しにくい部分がありますよね。細かくすべてを知る必要はないと思いますが、なるべく背景を知っておきたいなと思います。

前半でNFTの話題に触れましたが、個人的にはコレクトすることにあまり興味がなく、それほどNFTを手に入れたいという欲求はないんですよね。……なんですが、ある日郵便局に行った際、切手シールの見本が展示されているのを見たんですね。そうすると季節の花やお菓子、鉱物、風景など、様々な美しいものが小さな世界に表されていました。「なんか分かんないけどほしい」と思いましたね。使うわけじゃないし役には立たないけど、時々引き出しから出して眺めるような……。
でも永遠に持っていなくてもいいし、代用品がなければそれを使ってしまうと思うんですが、そんなもんでいいんじゃないかなと。

NFT。私の中ではまだ咀嚼する必要がありそうです。

ではまた来週!

Profile ◉前田 真実果(まえだ まみか)
京都府出身。
レースクイーンやモデルとして活躍し、雑誌・ラジオ等に多数出演。
Adobeソフトの使用に長けており、Instagramなどで使えるGIF作成を日課としている。オリジナルキャラクターのGIFは2ヶ月で1,700万ビューを越える。

SNS
ブログ:Mamika Maeda Note
Twitter:@mamilium
Instagram:c1mamika

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