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ビットコイン、一時1万9000ドル割り込むも反発 FOMCの結果が焦点に

日本時間19日夜の米株式市場では、SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が続伸した。SOX指数とは、半導体の製造・流通・販売を手掛ける企業(インテルやAMD、クアルコム等々30銘柄)で構成される単純平均株価指数だ。

米ハイテク株高を受けて投資家にも安心感が生まれ、米株式市場は上昇に転じた。今月13日に発表された米消費者物価指数(CPI)と、15日に物流大手フェデックス(FedEx)が発表した市場予想を下回る決算の速報値がもたらした市場への警戒感が和らいだ格好だ。

NYダウ平均は前日比197.26ドル(0.64%)高の31,019.68ドル、ナスダックは前日比86.62ポイント(0.76%)高の11,535.02ポイント、S&P500は前日比26.56ポイント(0.69%)高の3,899.89ポイントで終えた。

ハイテク銘柄に連動する傾向が強まっている暗号資産(仮想通貨)市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)を踏まえ不安定な動きを見せた。ビットコイン(BTC)はリスクオフの動きが強まり、19日には1万9000ドル(約272万円)を割り1万8500ドル(約265万円)ほどまで下落したらが、SOX指数の上昇と共に上昇。記事執筆時点では1万9500ドル(約280万円)ほどまで戻している。

大型アップデート「マージ(The Merge)」を無事終えたイーサリアム(ETH)も値を下げ、一時は1300ドル(約18万6,000円)を割った。記事執筆現在はビットコインと同様に価格を戻しつつあり、1370ドル(約19万6,500円)ほどで推移している。

イーサリアムのアップデートでは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)に反対するマイナー主体の暫定ガバナンスグループ「EthereumPoW」により、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)版イーサリアムである「ETHW」がローンチされた。イーサリアムの価格下落が顕著に見られたのはこのETHWがローンチされた直後からで、一連のイベントが落ち着いたことによる売りが先行したものとみられる。

一方で、ETHWでは16日、メッセージをコピーして不正に資産を盗み出す「リプレイアタック」が確認された。リプレイアタックとは、新しいブロックに書き込まれた取引内容をコピーして古いブロックに書き込むことで、不正に資産のコピーや取引を成立させる攻撃を指す。ハードフォークが行われた際に仕掛けられるケースが多い。

ETHWの開発チームによると、リプレイアタックを防ぐチェーン識別子であるチェーンIDが変更されてハッシュが異なることから、EthereumPoWブロックチェーン自体には問題がないという。ETHWはローンチ後、売り圧が強まり、記事執筆時点では6.8ドル(約980円)で取引されている。

日本時間20日夜からFOMCが行われる。22日未明に大勢が判明し、その後パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が発言をする予定だ。

利上げ幅と今後の金融引き締め姿勢に大きな注目が集まり、暗号資産市場はパウエル議長の発言を受け、大きく変動する可能性がある。

画像:Shutterstock

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