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大型アップデート終えイーサリアム大幅下落 FOMCの結果が市場を左右

米商務省が15日に発表した8月の小売売上高は前月比、0.3%増の6832億9100万ドルだった。プラスとなるのは2ヵ月ぶりとなる。7月は0.4%減であった。横ばいが予想されていたが、ガソリン価格の低下が消費を下支えしたと考えられる。

この結果を踏まえ、米株式市場は今月20日~21日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ幅予想に左右された。

NYダウ平均は前日比173.27ドル(0.56%)安の30,961.82ドル、ナスダックは前日比167.32ポイント(1.43%)安の11,552.36ポイント、S&P500は前日比44.66ポイント(1.13%)安の3,901.35で終えている。

これまでに発表された重要指標を加味すると、利上げ幅が1%に到達する可能性も指摘されており、景気後退に対する懸念が広がった。現状、市場関係者の多くは0.75%の利上げが決定される可能性が高いと見ているが、予断は許さない。8月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったことから、強い決断が下される可能性がある。

全金融市場では、CPIショックが未だ尾を引いている状況だ。それでも、米債権市場の恐怖指数(ボラティリティインデックス)であるMOVE指数は120ポイント水準で落ち着いて推移している。同指数は7月上旬に掛けては一時150ポイント台まで上昇していた。しかし、直近で米長期金利が上昇しているにも関わらず、債権市場に過熱感は見られない。

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)が米株安に連動して2万ドル(約286万円)を割った。記事執筆時点では1万9700ドル(約283万円)近辺を推移しており、FOMCまでの間は上値を抑えられた取引が続く可能性がある。

大型アップデート「マージ(The Merge)を完了したイーサリアム(ETH)は一時上昇する場面もあったが、PoW版イーサリアムである「ETHW」のメインネットが稼働した直後から価格を落とした。記事執筆時点では1470ドル(約21万円)ほどを推移している。マージに関連したイベントがひと段落したことを受け、一時的に売り圧が高まった格好だ。

暗号資産市場においても株式市場同様、FOMCの結果が判明するまでの間は不安定な推移を見せる可能性が高い。

画像:Shutterstock

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