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PoW版イーサリアム「ETHW」がローンチ 複数取引所で取引始まる

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の大型アップデート「マージ(The Merge)」が15日に完了した。それに伴い同日、イーサリアムのマイナー主体の暫定ガバナンスグループ「EthereumPoW」により、分岐されたメインネットも公開された。

コンセンサスアルゴリズムが従来のPoW(プルーフ・オブ・ワーク)から変わらない麺年との名称は「ETHW-mainnet」となり、そこで発行される暗号資産は「EthereumPoW(ETHW)」とした。

ETHWが発行されたことにより、各暗号資産取引所においても動きがみられた。

FTXやOKX、BybitやMEXCなどで取引が開始。記事執筆時点では12ドル(約1,720円)ほどを推移している。また、イーサリアムにおいてもETHWがローンチされた直後に価格を落としており、記事執筆時点では前日比約8.5%のマイナスとなる1470ドル(約21万円)ほどで取引されている。

ETHWについてはf2poolやpoolin、AntPoolなどといった主要マイナーがマイニングに参加している。一方で、テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)などといった主要ステーブルコインをはじめ、大手NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスのOpenSeaなどはETHWのチェーンに対応しないことをすでに発表している。

今のところ目立った混乱は確認されていないものの、各サービス等によって対応が異なるため、当面の間注意が必要となる。

マージに伴い、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムはPoWから、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)へと移行した。マイニングを必要としなくなったことで、イーサリアムで消費されるエネルギーはこれまでと比べ99.95%削減される。イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は「マージにより、世界の消費電力は0.2%削減される」と発言している。

しかし、PoS移行によりマイナーは代わりのマイニング先を見つける必要が生じた。すでに代替先としてイーサリアムクラシック(ETC)を選択しているマイナーもいる。

2016年にイーサリアムから分岐したイーサリアムクラシックは、イーサリアムと同じようにマイニングを行うことが可能だ。そのため、比較的手間をかけることなくマイナーは移行することができる。

画像:Shutterstock

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