2021.03.19
Vol.48ニュースから見る暗号資産・Blockchain業界
3月19日(金)メールマガジン配信号より
アジア最大のブロックチェーンカンファレンス「Japan Blockchain Conference」の事務局より提供を受け、業界に関する事務局独自の見解を隔週で配信させていただきます。
〜国内企業によるNFT市場への参入および暗号資産活用事例相次ぐ〜
今の暗号資産業界におけるトレンドは間違いなくNFT(Non-fungible Token)であると断言できる。
市場拡大のスピードは凄まじく、大手オークション企業や著名人が次々と参入し、さらには1つのNFT作品が75億円もの価格をつけるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せている。
そのような状況下で、国内企業による参入事例も散見されるようになってきた。
「ドラゴンクエスト」シリーズや「ファイナルファンタジー」シリーズなどといった人気コンテンツを制作しているスクウェア・エニックスが、今年夏を目安にNFTデジタルシールを展開する予定だと発表した。
制作されるのは人気ゲーム「ミリオンアーサー」シリーズ。スクウェア・エニックスは今後もNFTおよびブロックチェーンを用いたデジタルコンテンツ事業に力を注いでいくと語っており、様々な展開を見せていきそうだ。
また大手Eコマースの楽天は、自社の特徴とも言える「楽天ポイント」を活用したビットコインの取引体験ができる「ポイントビットコインby楽天PointClub」の提供を発表した。
こちらはビットコインの価格に変動し、設定した楽天ポイントが増減するというもので、100ポイントから取引が可能だ。
この取り組みは投資経験が乏しいユーザーや暗号資産取引の初心者などでも参加しやすく、さらにポイントが増減する点などを踏まえると、国内では目新しいものと言えるだろう。
楽天はAmazonなどの海外Eコマースからシェアを獲得しようとし、動きを加速させていることから、暗号資産もその一端を担うと睨んでいるものとみられる。
近頃好調な暗号資産市場の動向を受けての事例とも取れるが、動き出しが遅いとも称される国内暗号資産業界において参入事例が相次いでいるというのは、非常にポジティブなことと言える。
今後もこの動きが加速し、大衆に認知されるような存在になることを強く願うばかりだ。