2021.03.05
Vol.47ニュースから見る暗号資産・Blockchain業界
3月5日(金)メールマガジン配信号より
アジア最大のブロックチェーンカンファレンス「Japan Blockchain Conference」の事務局より提供を受け、業界に関する事務局独自の見解を隔週で配信させていただきます。
〜急成長を遂げている新たな財産の形『NFT』〜
昨年から唯一無二の非代替性トークンであるNFTの市場規模が急激に拡大している。
NFTは「Non Fungible Token」の略称で、芸術品や不動産、ゲームのキャラクターなどをトークン化し、ブロックチェーン上にデータが記録されるため、耐改ざん性に優れている点が特徴だ。これにより、マンガなどでも問題になっている海賊版や偽物を見定めることができ、さらに知的財産権の保護を行うことも可能となる。
このNFTへの注目度は日に日に増しており、現時点で市場規模も昨年比4倍になっているとのデータもある。
国内暗号資産取引所コインチェックもこの市場を睨んでおり、昨年から活動を活発化させている状況だ。先日には国内初のIEO案件を目指し、NFT関連のプロジェクトへの参画を発表している。
NFT市場の拡大は、著名人によるNFTの出品や、ブロックチェーンゲームの普及などが要因になっていると言えそうだ。
近頃では、NBAのNFTがローンチから約半年で約245億円を売り上げたとして話題となっている。また、24×24のピクセルアートが8,000万円の値をつけるといった事例も業界を賑わせた。
そういった中で、現在最も人々を魅了するアーティストのひとりである人物の作品がオークションにかけられようとしている。
英国を拠点とする正体不明の匿名アーティスト・バンクシー(Banksy)の作品が、NFTとなり登場するのだ。
バンクシーのNFT作品は先月も出品されたが、こちらは作品そのものが贋作であったことで偽物と判明し、問題となった。しかし、今回はバンクシー作品の認証機関が認定した正式な作品であるため、そういった問題は発生しないと思われる。
バンクシーの初となる正式なNFT作品が出品されるだけに、どのくらいの価格をつけるか非常に注目が集まる。
また、これを機に世間からも注目を浴び、NFTという分野がさらなる飛躍を見せる可能性にも期待したいところだ。