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Vol.31ニュースから見る暗号資産・Blockchain業界

7月17日(金)メールマガジン配信号より

アジア最大のブロックチェーンカンファレンス「Japan Blockchain Conference」の事務局より提供を受け、業界に関する事務局独自の見解を隔週で配信させていただきます。

〜CBDC発行に向け回り始めた歯車〜

新型コロナウイルスの感染拡大は法定通貨の在り方にも一石を投じた。

クレジットカードを中心としたカード決済やキャッシュレス決済が多くの国で広がる一方、現金での決済は未だに決済手段のほとんどを占めている。

感染症の観点から見た際、現金の受け渡しで懸念されるのは『紙幣・硬貨にウイルスが付着している可能性』『対面での受け渡しによる感染リスクの上昇』といったところだろう。

特に日本やドイツなどのいわゆる「現金主義国家」では現金での支払いが主流で、感染防止対策を厳重に行なっているとは言っても、そのリスクを完全に払拭することはできないだろう。

その点、キャッシュレス決済はバーコードおよびQRコードを読み取ればいいだけであり、人同士が直接やり取りを介す必要性が現金に比べ極めて低い。

現在は大企業が後ろ盾になりキャッシュレスサービスが提供されているが、これが法定通貨を発行する中央銀行や政府によって担保されたサービスであれば、キャッシュレス決済に不安を抱くユーザーの信頼度も変わってくるだろう。

決済に対する認識に変化が生まれたことで、デジタル通貨に対する風向きも変わりつつある。

先日、20カ国・地域(G20)がデジタル通貨を含む現金決済に変わる手段を容認する方向であることが判明した。

これを受け、各国の政府および中銀にも動きが見られた。

英国の中銀にあたる「イングランド銀行」のAndrew Baile総裁は中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)に対して見解を述べ、CBDC発行に前向きな姿勢を見せた。

また、日本政府もCBDCの発行に向けてついに動き出す。

複数の報道によれば、近く閣議決定する経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)にCBDCに関する検討が盛り込まれるというのだ。

いずれも中国が準備を急ぐ「デジタル人民元」の存在が非常に大きいものとみられる。

新型コロナウイルスの感染拡大によって世界経済が混乱する最中、多大な影響力を持つ中国が先行してCBDCを発行すれば、日米欧にとってこれほど脅威となるものはない。

特に米国としては、基軸通貨であるドルの存在を揺るがすものになる可能性があることから、傍観していられない状況だ。

様々な思惑が渦巻く中、「コロナ時代」とも称される現代において、「次世代の法定通貨」とも呼べるCBDCの発展をどの国・地域が先行して進めていくのだろうか。

今後、この分野における動きが世界的に加速していくのは必至だ。

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