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Vol.19ニュースから見る暗号資産・Blockchain業界

1月24日(金)メールマガジン配信号より

アジア最大のブロックチェーンカンファレンス「Japan Blockchain Conference」の事務局より提供を受け、業界に関する事務局独自の見解を隔週で配信させていただきます。

〜中央銀行デジタル通貨発行へ動き出した日本〜

ついに日本も中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行に向け動き出した。
日銀は21日、将来的なCBDC発行を視野に入れ、欧州中央銀行(ECB)などと共同研究グループを設立したと発表。
今後、CBDC活用時の経済効果の評価や、技術の知見などを共有していくとしている。
そして23日、自民党内でもCBDC発行について提言をまとめ、今年春頃を目処に政府へ対応を促すことが明らかになった。
これらの背景にあるのは、昨年計画が明らかになったFacebookの独自暗号資産「Libra」と、中国が推し進める「デジタル人民元」だ。
特にデジタル人民元に関しては、昨今の世界情勢を踏まえた上で非常に警戒心が強まっているといったところだろう。
政治的視点で見た際、日本は米国と非常に密接な関係にある。
それ故か、CBDCに関する議論も同程度のレベルでしか進展が見られなかったというのが率直なところだ。
日銀が発表した研究グループは先述した日銀、欧中銀に加え、カナダ銀行、イングランド銀行、スウェーデン・リクスバンク、スイス国民銀行を合わせた計中銀6行と、国際決済銀行(BIS)で構成される。
今後注目すべき点としては、こういった面々に米国が加わるかどうかといった点と、中国の動向だろう。
近頃、金融庁や自主規制団体などの動きが非常に活発になっていることから、CBDC発行に関する議論も盛んに行われるよう期待している。