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Vol.34 リップル信者・鈴木 宙の「仮想通貨500万円が50万円になりました」

〜仮想通貨とプロレスの相関性〜

僕はプロレスが好きだ。
小学校のとき、近所の大きな体育館に「全日本プロレス」や「新日本プロレス」の興行が年に1回は来た。
そのたびに、僕は親に連れられて観に行った。  
僕は、自分自身恥ずかしい過去がある。中高生の頃、プロレスはすべて「真剣勝負」だと思っていた。
相手レスラーの必殺技を、あえて受けたりするのも、あくまで「自分の屈強さを見せつけるため」だと思っていた。

高校時代、某プロレス団体が地方興行をしたことがあった。たまたま僕は家族旅行でレスラーたちと同じホテルに泊まった。
そしたら、人気レスラーと悪役外人レスラーがホテルのレストランで楽しく会話しながら食事をしていた。
それを目撃した僕は、とてつもなく頭が混乱した。普段は流血もしながら戦っているのに、なんで会食をしているのだろう。脳内がパニックになった。
僕は、「リングの上では敵同士でも、リングを降りたら同じ仲間だ」という、ラグビーの「ノーサイド精神」なのかと、無理やり納得させた。てか、試合自体は真剣勝負だと信じていたかった。

しかし、そこから10年後、新日本プロレスの元レフェリー・ミスター高橋が「流血の魔術 最強の演技〜すべてのプロレスはショーである〜(講談社)」という本で、「プロレスの試合はすべて「勝ち」「負け」が決まっているショーだ」と暴露した。
ま、いい意味では「ショー」、悪い意味では「八百長」である。

このミスター高橋の書いた暴露本でプロレスが八百長なことを知り、ショックを受け、ファンを辞めた友人も多い。数十万部も売れた本なので、読んだ人もいるかもしれない。

そこでだ。仮想通貨と、プロレスは関連性が多いような気がする。
馬場さんと猪木さんを仮想通貨に例えるとビットコインやイーサリアムだ。
そして、現在、プロレス団体はアルトコインのように新団体設立や、分裂を繰り返し、仮想通貨のように銘柄が増える一方だ。しかも草コインのように十人レベルしか集客できない団体もある。
ビットコインの大口のクジラが動けば、仮想通貨の価格も変動が激しい。プロレス団体も、大口のスポンサーが付けば企業価値が一気に上がって、潰れそうな団体が復活したりする。
草コインのようなプロレス団体にいたっては、「売り」はあっても「買い(客)」はゼロの焼け野原になっている団体もある。

仮想通貨も、国内外でハッキングなどの事件が絶えない。残念ながら未だ怪しいものだと思っている人も少なからずいる。
プロレス界もスキャンダルだらけだ(ここら辺は「宝島社」が定期的に出しているプロレス暴露本を読んでほしい)。
どちらも、こういうことが起きないことが課題だ。

下世話な話になるかもしれないが、仮想通貨事業を行なっている企業は、どんどん官僚や国家公務員の天下りを受けいれて欲しい。法的に受け入れられないなら、法律を変えて欲しい。
パチンコなんて、どう考えても違法なのに「3点方式」というわけのわからない理由で営業できているのは、警察官僚の天下り先になっているからだ。

日本では仮想通貨で得た利益は「雑所得」に分類され、利確したら最大で55%もの税金がかかる。
仮想通貨は、誕生してから10年くらい経っている。日本は戦後の混乱期から公害、オイルショック、二度の震災などを経て今に至る。そして、今回はコロナという世界中を巻き込む感染病が蔓延している。いろんな変革期があって、今日の日本がある。

今は、医療の充実やコロナ予防対策が最優先事項だが、日銀はいち早く「中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)」を発行するべきだ。濃厚接触でなくても、単に接触だけでもコロナに感染した報告もあるからだ。
パフォーマンスかもしれないが中国は、一度使ったお札を洗浄したりしている。
ただでさえ、キャッシュレス化が遅れている日本。もちろん、しがらみや問題点があるのは分かる。でも、このままではデジタル通貨業界で、さらに日本は遅れることになるだろう。
怪しさ満点だが、ベネズエラが大統領令で出した仮想通貨「ペトロ」のように、公務員のボーナスを仮想通貨で発行にするくらいの大胆さが欲しい。そこで、問題が生じれば修正していけばいい。
日銀は、GMOに協力しもらって今年上半期に発行を計画している日本円に連動した仮想通貨「GYEN」で実証実験をしてもいい。

不謹慎かもしれないが、こうしたコロナのような大きな有事に紛れて動かなければ保守的な日本のCBDC発行は遅くなってしまうだろう。
昨年、「Facebook」の仮想通貨「Libra」の発行が発表されたが、各国の圧力で延期になってしまった。延期になった詳細は諸説あるが、「もしLibraが発行されればFacebookが世界の経済を握ってしまう可能性がある」と言われている。

仮想通貨の利点は、より安く、送金が早く、個人や国際的企業が空間や時間に関わらず決済ができると言われている。
もちろん、それ以外にも利点や欠点も現状たくさんあるが、CBDCの発行によって経済の発展が見込まれている。

プロレスの話に戻るが、力道山が「日本プロレス」を旗揚げしてから、数十年、現在、100団体くらいあると言われている。ここまで、旗揚げ興行から100倍くらいまで観客動員数をふやしてきている人気団体もあれば、旗揚げから10分の1くらいに観客動員数が減っている団体もある。
まるで、仮想通貨のようだ。ちなみに「出川組」の僕が2700円で100万円分買った仮想通貨「LISK」は記事執筆時点で1Lisk価格115円だ(泣)。

世界的なコロナウィルス感染で、仮想通貨は一体どうなるのか? 心配でならない。まだ短期的だが、長引いたら倒産する企業も増えるだろう(実際、僕が籍を置いていた会社はコロナの影響で3週間前に倒産した)。
個人的には金(ゴールド)や株の退避資産としてビットコインが選ばれ去年の5月から6月のような上昇をすることを望みたい。

Profile
文◉鈴木 宙(すずき・そら)
アメリカ・ワイオミング州で幼少期を過ごす。小学生の時、誕生日に買ってもらったマッキントッシュでプログラミングに目覚めるも、親の事業の失敗により日本に帰国。それ以来、原稿は手書きで書くのが信条。
小学生の時に市内のポートボール大会で優勝し、この競技で世界一を目指すことを決意する。
しかし、中学にはポートボール部がなく、バスケ部に入るも仮入部の段階で突き指をし、部活を断念。演劇部に入る。
とはいえ、演劇部には僕1人しか部員がおらず、3年間1人芝居を余儀無くされる。高校卒業後は、演技の勉強をするためにハリウッドで修行。だが、お金が続かなくなり帰国。その後、3年間、かしわもち工場で、もちに葉を巻きつける仕事をして100万円稼ぐ。そのお金を元にアメリカ・ペンシルバニア州に再度ダンス留学。
このとき、路上でダンスの練習をしていたら、サトシナカモトと出会い仮想通貨に魅了される。でも、後にそのサトシは偽物の詐欺師だったと判明。「ダンサーズコイン」なる偽物の仮想通貨を数十万円買わされて無一文になり帰国。
色々あった後、「仮想通貨で失った金は仮想通貨で取り返せ」を信条にリップルに投資。しかし購入後、大暴落。だが未だにリップルの可能性を追い求めているリップラー。
現在はフリーのライターとして活動すると同時に「月刊仮想通貨デジタル」の記事編集、執筆を手掛けている。
Twitterアカウント→ @sora50050