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Vol.31 リップル信者・鈴木 宙の「仮想通貨500万円が50万円になりました」

〜「倒産」…英語にすると「bankruptcy」〜

世界を巻き込んでコロナウィルスが蔓延している。

退避資産として期待されていたビットコインは先週から50万円近くも下落。僕ら仮想通貨に“夢”を抱いている夢追い人はここから反発して、数年前のようにとんでもない上昇を期待するしかない!

てか、毎日のように満員電車で通勤している我が「月刊仮想通貨」編集部および、運営会社からは1人も患者が出ていない。これ、本当に流行しているのか? もしくは、日本が国家をあげてフェイクニュースを出しているのか? 僕は、そこそこ人脈は広いがコロナにかかったという人の噂すら聞いてない。ま、真実を信じるか信じないかはあなたしだいだ!

話は変わるが、よくテレビのドキュメンタリーで、中小企業の資金繰りが悪化して倒産していく番組を見たことがある人も多いだろう。
しかしである。大抵の人は、「他人事」として見ているだろう。
もっと人の悪い人は、「この人たちこれからどうするのだろう」と同情しつつも、「大変だな〜」と思いつつ数分後には別のチャンネルに変えて笑っているだろう

それが、まさかのまさか。自分のに身に降りかかるとは(泣)。

実は僕、フリーランスでライターをしている。ライターが本職だ。それに加え、業務委託で「月刊仮想通貨デジタル」で編集作業をし、さらには人材派遣会社で正社員として働いている。

ま、人材派遣会社は月に1回くらいしか顔を出さないのに、年金や保険も払ってくれるのでありがたく頂戴している。

僕が勤務する人材派遣会社は主に「物流」の会社に、人材を派遣している。
物流を簡単に説明すると、アマゾンの倉庫のような発注を受けたらその商品を箱詰めして発送先に送る仕事である。正直、中高生でも余裕でできる。

だが、しかし正社員として働いていた人材派遣会社が、このたびのコロナの影響で倒産してしまった。いわゆる「コロナ倒産」である。年間1億円以上の売り上げのあった工場で働くアルバイトやパートさん達がコロナを恐れて人が集まらず倒産してしまったのだ。
さらには、ウチの人材派遣会社も、本当かどうか分からないが、「学校が一斉休校のせいで、子供の面倒をみないといかない」等の理由で休む人が続出し、取引先に人員が送り込めなくなってしまった。
なかにはアルバイトなのに「コロナは流行病だから、もらえるはずだった給料をくれ」と言ってくる無茶苦茶な人もいる。
「残念!(波田陽区)」。もう、我が社にはお金がなくて“倒産”したのだよ。君にあげるお金はない。
僕も、月に1回会社に行ってHPの求人募集の欄だけいじるだけで年300万円もらっていたのも無くなってしまったのだよ。

先週、このコラムで僕が働いている派遣会社が傾きかけていることを書いた。
その時、会社で新規事業を始めようという話になったのだが、みんな会社がコケかけている現状で、頭が狂っていたのか、俺が「競馬」で何千万円稼いでくるという社長、「フィリピンパブを開店」を主張する専務、「熟女パブに派遣しよう」本部長とか、尋常でないアイデアを会社の役員が言い出したことを書いた。
先週は、何バカなこと言っているのだと思ったが、人間は目先のお金に走るとはこういうことなのだろう。

今、思えばウチの会社は社員20人の零細企業。会社のパソコンのパスワードは誰でもわかるよう付箋にパスワードを貼ってあったりする会社だ。セキュリティの甘さもハンパでない。

僕としては、会社に行けばお金をもらえるので内情も気にしていなかった。しかも僕は簿記が分からないので、会社の経理状況をパソコンで見ても、全然読み取れなかったのである。大学は経済学部を出ているのに単なるバカである。

……と、先週の金曜日、こんなことを書いた。
このコラムは、上司の部長にチェックしてもらってから配信している。で、その間、スマホでネットニュースを見ていたら、突然、着信音が鳴った。
それはウチの人材派遣会社の支社長からの連絡だった。
「先ほど、会社が倒産しました。詳しくは後で連絡します」。
社長が競馬で逆転するとか、フィリピバブを主張する本部長の気分が初めて分かった。
そこまで会社が追い込まれていたとは思わなかった。とは言え本音を言えば、会社の運転資金があるうちにみんなで分けて、次の道を歩めるようにして欲しかった。

うちの会社は6日に倒産。15日付で解雇通知が出るという。

この前も書いたが僕が川ぞいに住んでいるので一般ランナーが楽しげに走っている。
会社が倒産した日の帰り道、僕の横を悠々と走り抜くランナーが走っていた。
この人たちは、もしコロナが潜伏しているならどうしてくれるのか?
人の迷惑を考えずコロナを市中にバラ撒いている。
もし、法律が許すなら、ボコボコにしてやりたい気分だった。

自分が「正社員」と名乗れるのも残り2日だ。
これから、僕はどうなっていくのか。

出版界が斜陽の今、ライターだけで食っていく道は厳しい。
これからは、投資で稼いでいくしかない。
コロナで世界が混乱している中、一か八か投資先はボラティリティの高い仮想通貨に決めた。
集めるだけお金を集め、親にも土下座して何百万円か引っ張るしかない。
来年、いや半年後には億り人は無理でも、せめて1000万円を稼いでやる!
僕がぶっこむ銘柄はビットコインキャッシュだ!(個人の見解です)。

Profile
文◉鈴木 宙(すずき・そら)
アメリカ・ワイオミング州で幼少期を過ごす。小学生の時、誕生日に買ってもらったマッキントッシュでプログラミングに目覚めるも、親の事業の失敗により日本に帰国。それ以来、原稿は手書きで書くのが信条。
小学生の時に市内のポートボール大会で優勝し、この競技で世界一を目指すことを決意する。
しかし、中学にはポートボール部がなく、バスケ部に入るも仮入部の段階で突き指をし、部活を断念。演劇部に入る。
とはいえ、演劇部には僕1人しか部員がおらず、3年間1人芝居を余儀無くされる。高校卒業後は、演技の勉強をするためにハリウッドで修行。だが、お金が続かなくなり帰国。その後、3年間、かしわもち工場で、もちに葉を巻きつける仕事をして100万円稼ぐ。そのお金を元にアメリカ・ペンシルバニア州に再度ダンス留学。
このとき、路上でダンスの練習をしていたら、サトシナカモトと出会い仮想通貨に魅了される。でも、後にそのサトシは偽物の詐欺師だったと判明。「ダンサーズコイン」なる偽物の仮想通貨を数十万円買わされて無一文になり帰国。
色々あった後、「仮想通貨で失った金は仮想通貨で取り返せ」を信条にリップルに投資。しかし購入後、大暴落。だが未だにリップルの可能性を追い求めているリップラー。
現在はフリーのライターとして活動すると同時に「月刊仮想通貨デジタル」の記事編集、執筆を手掛けている。


Twitterアカウント→ @sora50050