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Vol.24 リップル信者・鈴木 宙の「仮想通貨500万円が50万円になりました」

〜今こそ仮想通貨の買い時では?〜

今から2年前くらいのことだ。
当時は、規制も緩く仮想通貨が大ブームだった。
テレビのCMや電車の吊り広告で、タレントの出川哲朗さんが出まくって仮想通貨をこれでもかと宣伝していた。
ビットコインの知名度や出川さんの広告効果で、毎日のようにグングンと、仮想通貨は上昇の一途をたどっていた。

だが、正式な記憶は定かでないが、2年前の2018年1月の今頃から仮想通貨は降り坂になった。
僕が仮想通貨取引を始めたのは2018年の11月の末くらい。
友人がその年の夏、リップルに200万円投資したら、5000万円くらいになっていた。
それまでも投資しようと迷っていたが、自分は投資のセンスがないのでやる気持ちはなかった。

しかーし、友人のスマホ仮想通貨アプリを見ると、日に日に総資産学額が10万円単位で上がっている。

これは、やるっきゃない!
 
さすがに200万円を5000万円にさせる度胸はないが、自分の手持ち資産を2倍か3倍にできるのでは? と根拠のない確信(思い込み)をしていた。
結果、2019年の正月の頃、手持ちの仮想通貨が2倍になっていた。
なんせ、ビットコインが200万円以上、イーサリアムが20万円、ビットコインキャッシュが25万円くらい、リップルが400円であった時である。
しかも、この11月から12月で1000万円以上の含み益があった。
SNSでも仮想通貨に関する喜びの声がたくさん書きまれていた。

僕も浮かれていた。
六本木のキャバクラでシャンパン何本あけたか忘れるほど入れていた。
友人は仮想通貨で儲けたお金でフェラーリを買っていた。
また、別の友人は、ラスベガスのカジノで3千万円負けたのに「ま、どうせ仮想通貨で稼いだあぶく銭だしな」と、まだ5千万円くらい利益があると言っていた。

今では信じられないが、それほど熱狂的なバブル時代があったのである。
あの凄まじさは、ジュリアナ東京の頃のレベルをはるかに超えていただろう。
僕は一年後、タワーマンションが買えると信じて疑わなかった。

…とはいえ、そんなバブルは長く続かなかった。
1月の中旬から仮想通貨全体がズルズル下落し、複数の仮想通貨は8割以上下落してしまった。さらには2018年1月末に起きたコインチェック事件がとどめを刺した感じだ。

それでも、僕は待った。いわゆる塩漬けだ。また、これほどのバブルは起きなくても、せめて少しは上昇するはずだ…と信じていた、いやもうこの際、神様に祈らねばと、ネットで調べた全国の金運に強い神社に何度行ったか分からない。

しかし、仮想通貨は下落する一方。
僕が旅行気分で全国を回って神社にお参りをした上に、夜は地元のキャバクラに行ってしまったのが悪かったのかもしれない。

仮想通貨は全体的に下がる一方だったが、僕にとってリップルの次に力を込めていたLISK(リスク)には、してやられた感じだ。2700円の時に100万円分のリスクを買ったのだが、記事執筆時点でLISKは80円である。先週、コインチェックでLISKのステーキングが始まって話題になっているが、今、かなり買い時であると思う。最高値で4000円までいった1LISKが、80円でステーキングできるのである。これから仮想通貨を始めようとしている人は選択肢にLISKを候補に入れた方がいいのではないか(※個人の見解です)。
ちなみに、僕は2700円の時に買ったLISKを200円の時に損切りした負け犬だ。
欲をかいたせいである。今では猛省中。現在、仮想通貨の購入は10万円未満にして、ちょびちょび1万円儲かった、1万円損したみたいなゲーム感覚で楽しんでいる。

昨年の6月、ビットコインは150万円まで値を戻したが、アルトコインは連れ高もほとんどなく、僕が一番力を入れたリップルに関しては20円ちょっとを行き来している。1リップル100円に戻るにしても数年はかかるのではないだろうか。

ちなみに、仮想通貨の利益でフェラーリを買った知り合いは、仮想通貨で稼いだ税金が払えなかった上、実は車もローンで買ったらしく行方知らずになっている。誰も連絡が取れない。
ラスベガスで3千万円負けた知り合いは、実家が金持ちなので親に泣きついて、普通に暮らしている。
僕は…といえば、実家の家業を一年手伝いする代わりに、500万円を立て替えてもらった。あの時の親の呆れ顔は今でも忘れられない。仮想通貨もブロックチェーンの技術の素晴らしさも分からない親から10時間くらい説教を受けた。

ホント、2017年から2018年の年末年始にかけては仮想通貨バブルだった。しかし、今が適正価格とは限らないが、当時と比べると世界各国でいい意味でも、悪い意味でも規制が整備しつつあり比較的一般の人でも投資がしやすくなっている。

仮想通貨は、株や証券と違ってボラティリティの幅が大きい。しかし、投資案件としては、今、ここまで価格が下がった分、上昇する可能性も少なくない。

これから投資を考えている人たちは「仮想通貨バブルの屍」となった僕らを悪い見本として慎重に価格の動向をチェックしながら乗り越えていってほしい。

Profile
文◉鈴木 宙(すずき・そら)
アメリカ・ワイオミング州で幼少期を過ごす。小学生の時、誕生日に買ってもらったマッキントッシュでプログラミングに目覚めるも、親の事業の失敗により日本に帰国。それ以来、原稿は手書きで書くのが信条。
小学生の時に市内のポートボール大会で優勝し、この競技で世界一を目指すことを決意する。
しかし、中学にはポートボール部がなく、バスケ部に入るも仮入部の段階で突き指をし、部活を断念。演劇部に入る。
とはいえ、演劇部には僕1人しか部員がおらず、3年間1人芝居を余儀無くされる。高校卒業後は、演技の勉強をするためにハリウッドで修行。だが、お金が続かなくなり帰国。その後、3年間、かしわもち工場で、もちに葉を巻きつける仕事をして100万円稼ぐ。そのお金を元にアメリカ・ペンシルバニア州に再度ダンス留学。
このとき、路上でダンスの練習をしていたら、サトシナカモトと出会い仮想通貨に魅了される。でも、後にそのサトシは偽物の詐欺師だったと判明。「ダンサーズコイン」なる偽物の仮想通貨を数十万円買わされて無一文になり帰国。
色々あった後、「仮想通貨で失った金は仮想通貨で取り返せ」を信条にリップルに投資。しかし購入後、大暴落。だが未だにリップルの可能性を追い求めているリップラー。
現在はフリーのライターとして活動すると同時に「月刊仮想通貨デジタル」の記事編集、執筆を手掛けている。


Twitterアカウント→ @sora50050