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ビットコイン、一時2万4000ドル超えるも米CPI発表控え様子うかがう展開

ビットコイン(BTC)は8日に一時2万4000ドル(約324万円)を超えた。ビットコインの上昇に連動して、イーサリアム(ETH)も1800ドル(約24万3,000円)を超えている。

一方で、重要指標の発表前には利益確定の売りが入る傾向が続いている。10日の米CPI(消費者物価指数)発表に向け、記事執筆時点ではビットコインが2万3000ドル台後半、イーサリアムが1700ドル台後半と上値を抑えられている状況だ。

今週は10日の米CPIが最大の材料として注目が集まっている。先週末に発表された米国の7月雇用統計は市場予想とは大きく乖離していたが、株式市場への影響は限定的であった。強い雇用統計を受け、利上げ懸念が広がり米株式市場は下落したものの、それも一時的であったと言える。

その要因として、9月20日、21日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)まで時間があることが挙げられる。

パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長は、次回の利上げ幅は「経済データ次第」と述べている。次回FOMCまでに8月の雇用統計やCPIのデータを慎重に見極め、金融引き締めの判断を行う。

8日の米株式市場もCPIの発表を控え、慎重な動きを見せた。NYダウ平均は前日比29.07ドル増(0.08%)の32832.54ドル、ナスダックは前日比13.10ポイント安(0.10%)の12644.46ポイント、S&P500は前日比5.13ポイント安(0.12%)の4140.06ポイントで終えている。

暗号資産(仮想通貨)市場においても軟調な動きが見られつつあるが、Bloombergのシニア・コモディティ・ストラテジストであるマイク・マクグローン(Mike McGlone)氏は「ビットコインが10万ドルに達するのは時間の問題だ」と強気の姿勢を見せる。

同氏によれば、2022年後半にかけて原油価格は下落傾向にあり、それは世界的なデフレを示唆するものであるという。こうした状況から、FRBは利上げを停止するだろうと予測している。

また、米大手銀行シティグループは4日に発表したレポートで、イーサリアムのPoS(プルーフ・オブ・ステーク)移行を行うアップデート「The Marge(マージ)」が複数の成果をもたらすと指摘。

さらに、JPモルガン・チェースのアナリスト、ケネス・ワージントン(Kenneth Worthington)氏は、マージの期待がイーサリアムの価格上昇の大きな要因となっており、暗号資産市場全体の底上げにつながったとレポートで述べた。

7月はイーサリアムが暗号資産市場を牽引する場面が度々見られている。今後アップデートが近づくにつれ、イーサリアムが暗号資産市場に影響を与える可能性は非常に高いと言えるだろう。

画像:Shutterstock

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