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ビットコイン、英中銀の利上げで下落するも反発 雇用統計の発表が焦点に

英中央銀行は4日、0.5%利上げを発表。27年ぶりの大幅利上げとなった。

英中銀はインフレ加速の重圧で、英経済が1年を超えるリセッション(景気後退)に陥る可能性を警告した。ベイリー総裁は発表後の記者会見で「MPC(金融政策委員会)はインフレ圧力のさらなる持続を示唆する兆候を警戒し、必要があれば強力に対応する」と述べた。

英中銀は英経済が10-12月(第4四半期)からリセッション入りし、景気後退は来年末まで続くとの見通しを示し、約2.1%の経済縮小を見込んでいると明かしている。

また、中国人民解放軍は台湾周辺で軍事演習を開始し、台湾沖にミサイル11発を発射。演習はペロシ米下院議長の訪台に対する報復措置と言える。防衛省は声明で、発射されたミサイルのうち5発が日本のEEZ(排他的経済水域)に落下したと発表した。

こうしたリセッション懸念や地政学的リスクから、米株式市場も値を下げて始まった。その後、ハイグロース株は反発して上昇したものの、エネルギー株が下落。投資家はFRB(米連邦準備理事会)の利上げベースを見極めるため、日本時間5日夜に発表される雇用統計に注目している。

NYダウ平均は前日比85.68ドル安(0.26%)の32726.82ドル、ナスダックは前日比52.42ポイント増(0.41%)の12720.58ポイント、S&P500は前日比3.23ポイント安(0.08%)の4151.94ポイントで終えた。

暗号資産(仮想通貨)市場も英中銀の利上げ発表前から下落している。

ビットコイン(BTC)は2万3000ドル(約306万円)台前半を推移していたものの、2万2300ドル(約298万円)台ほどまで下落。イーサリアム(ETH)も1600ドル(約21万3,000円)台から下落したが、ビットコインと同様にサポートラインが機能し、揉み合いの展開となった。

その後、米ブラックロックと暗号資産取引所コインベース(Coinbase)の提携が伝わると反発。記事執筆時点で、ビットコインは2万3200ドル(約309万円)ほどまで上昇し、イーサリアムも1670ドル(約22万2,000円)ほどまで上昇している。

他アルトコインでは、ソラナ(SOL)やフロー(FLOW)などが上昇した。

ソラナは先日ハッキング被害に遭ったものの、原因がソラナブロックチェーンではなく、ソラナ基盤ウォレット「Slope」にあることを発表し、過度な警戒が薄れたことが起因しているものとみられる。

また、フローはメタがインスタグラム(Instagram)におけるNFT(非代替性トークン)の試験的な取り組みで対応を開始したことから、前日比約53%もの上昇をみせている。

前述の通り、日本時間5日夜には雇用統計が発表される。近頃は重要指標の発表前に暗号資産市場でも軟調な動きを見せることが度々あるため、数値を注視する必要がある。

画像:Shutterstock

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