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国民民主党・玉木代表、Web3.0を念頭に暗号資産の申告分離課税適用を岸田首相に提案

国民民主党の玉木雄一郎代表は27日、衆議院予算委員会で岸田文雄首相に対し、暗号資産(仮想通貨)を申告分離課税の対象とすべきとの提案を行った。

玉木代表は自身のTwitterで、「暗号通貨をFXと同様に雑所得ではなく、20%の申告分離課税にするべき、発行法人が保有するトークンは期末時価評価の対象から外して、実際に収益が発生した時点で課税するように見直すべきです」と述べ、予算委において岸田首相から「慎重に検討する」との答弁を受けたことを報告した。

玉木代表は今月19日、Web3.0の経済圏を推進していくためには暗号資産の課税制度の改正が必要だと訴えていた。

同氏はTwitterで、「国民民主党はWEB3.0型トークンエコノミーを推進するため、まず、暗号通貨(仮想通貨)の課税を雑所得ではなく20%の申告分離課税とします。また、発行法人が保有するトークンは、期末時価評価の対象から除外し、実際に収益が発生した時点で課税する方式に見直すことで、人材や事業の海外流出を防ぎます」と述べている。

日本の暗号資産における税制については、以前から「人材の海外流出を招く」として問題点を指摘されていた。特に現在、日本では法人が期末まで暗号資産を保有していた場合、期末時の時価が所得時の価格よりも高い場合、評価益が計上され所得に加算されてしまう。この税制は暗号資産関連事業者だけでなく、Web3.0関連事業者にとっても不利なものであり、起業への弊害になっているとも言える。

岸田首相は26日の同予算委員会で、「Web3.0時代の到来は、経済成長の実現につながる可能性がある」と発言。新しいデジタルサービスを取り込むために環境整備を勧めていく意向を示した。

今月5日には、英国シティで行った演説で「ブロックチェーン、メタバースなどWeb3.0の推進のための環境整備も含め、新たなサービスが生まれやすい社会を実現する。戦後に次ぐ第2の創業ブームを作る」と発言していた。

政府が主導し、暗号資産やブロックチェーンの環境整備が積極的に行われる可能性があるほか、長年の課題となっていた税制改革が行われていく機運が高まりつつあると言えるだろう。

画像:Shutterstock

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