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暗号資産マイニングジャンキーの明るい採掘計画 vol.5

なぜパソコンを自作するのか その3【普通のパソコンでは重要なパーツも…】

■パソコンの販売価格をつり上げている三大悪人

前回の記事
マイニングパソコン自作の座学もこれで5回目ですね。
今回は、パーツの重要性からマイニングパソコンと普通のパソコンの違いを考えていきます。
さて、デスクトップでもノートでも、パソコンの値段ってピンキリですよね。
同じような形をしていても、価格が何倍も違うことはよくある話。
特にノートパソコンなんて、3万円のものもあれば、20万円のものもあります。
それなら、中身のどのパーツが価格差を生んでいるのでしょうか。
一番はCPUです。

CPUは常時稼働して熱を持つので、風を当てて冷やすクーラーを密着させて使います。

これはパソコンにおける脳みそそのもので、処理能力に一番影響するところです。
安いものなら数千円から、10万円近くするものまで、カネで性能が決まるシビアなパーツです。最近のCPUは脳みその中身が何個にも分かれていて、同時にいろいろな作業ができたりするのが当たり前です。
良い時代になりました。他にCPU以外で価格差を生むのは、SSDやHDDですね。
これはデータを記録する部分で、容量が大きく、また読み書きが高速なほど高価になります。

読み書きが高速なSSDが今では当たり前になっています。

あとはメモリ。CPUが作業をする本人の能力、SSDやHDDが引き出しの数だとすれば、こちらは作業をする机の大きさに相当する部分。
メモリが速くて多いと、それだけいろいろな作業をスムーズに進められます。

メモリは交換や増設が最も簡単なパーツでしょう。

他にもありますが、この3つがどんなパソコンにも必ず搭載されていて、なおかつお金で性能が変わる御三家でしょう。
でも、マイニングではこれらにお金をかける必要はありません。
できるだけ安いパーツを使います。高性能である必要のないパーツのコストをできるだけ削れるのも、パソコンを自作をするメリットですよね。

できるだけお金をかけない意味

それでは、なぜCPU、SSDやHDD、メモリの性能が、マイニングの成果と関係ないのか。
まず、マイニングはGPU(グラフィックを描く装置)を使うのがセオリーです。
CPUでもできないこともないですが、効率はGPUの足下に及びません。
そしてGPUを使ってマイニングをしているときは、CPUはほとんど動いてないんですね。
なので、高性能である必要はなし。次にSSDやHDD。
マイニングをしているときは、新しいデータを記録したり、過去に記録したデータを読みこむことがほとんどありません。
なので、容量も速度も重要ではないわけです。ただし、HDDより電気を喰わないSSDを使います。

最後にメモリ。
メモリは同時にいろいろな作業をするときの机の広さですが、マイニングをしているときには、効率を良くするためにできるだけ他のことはやらないんですね。
WindowsなどのOSが普通に動くために十分な量のメモリがあれば問題ありません。
というわけで、ここまで非常にゆっくりしたペースですが、なぜマイニングをするときにパソコンを自作すべきかを、細部に渡ってしつこく解説してきました。
また次の連載でお会いしましょう。

■コラム内コラム

〜灼熱キッチンで調味料を廃棄〜
家でマイニングをやると、それはもうすさまじい暑さになります。
2018 年夏は自宅のキッチンにマイニング機を置いていたのですが、室温は常に40°C以上。
あまりの暑さに、粉末状の鶏ガラスープの素が茶色く変色し、苦みがかかった変な味になってしまったので、やむなく廃棄しました。
業務用で2kgくらい買ったので、もったいなかったです。

◆2018年11月23日現在のマイニング収支 ※

現時点でのマイニング収支を公開します ※1

採掘報酬合計\133,969
(ビットコイン:\95,480
ジーキャッシュ:\4,609
イーサリアム:\33,034
レイヴンコイン:\1,020) ※2 ※3 ※4
パーツ代合計 -\672,552
電気料金合計 -¥154,000

合計 -\692,583

前回の記事に引き続き、採掘量は増えているのに、市場価格の下落により円建ての報酬合計額は下がっている状態が続いています。怖い。
先月の採掘報酬合計は\189,057でしたが、今月は\133,969ですからね。
ただ、こうやって今まで掘ったものの価値がまとめて下がるなら、まとめて上がる可能性もあるということです。
そう思うしかない。

※1 2017年10月~2018年11月23日までのマイニング収支を、2018年11月23日時点の市場価格による換算。

※2 一般的なパソコンパーツではビットコインはマイニングできません。でも、NiceHashという、採掘したコインを最終的にビットコインで支払うサービスを2018年春までと、2018年9月に作成したマイニング2号機で使っていたため、ビットコインの報酬があります。

※3 2018年11月に試験的にレイヴンコイン(RVN)を採掘してみました。

※4 暗号資産の価格は、https://www.coingecko.com/jaのデータを参考にしています。