2023.01.31
国内暗号資産(仮想通貨)取引所ビットバンクは31日、日本発のゲーム特化型ブロックチェーン・Oasys(オアシス)のネイティブトークンであるOASの取扱いを近日中に開始することを発表した。
日時等の詳細は確定次第、発表するとしている。実現すれば、OASの取扱いは国内初となる。
Oasysはゲーム領域に特化したパブリックブロックチェーン。高速かつトランザクション手数料無料のゲーム体験をユーザーに提供することを目指している。
初期バリデータには、スクウェア・エニックス、セガ、バンダイナムコ研究所、Ubisoftなどの国内外の企業21社が参加している。OASは、トランザクション手数料の支払いやステーキング、ガバナンス投票などに使用することができる。
昨年12月、OasysはGalaxy Interactive、韓国ゲーム大手のネクソン、ZOZO創業者の前澤友作氏率いるMZ Web3ファンドが参加した戦略投資ラウンド(Strategic Round)における資金調達を完了したと発表した。
また、同月にはメインネットもローンチし、OKX、Kucoin、Bybit、Gate、Huobiといった暗号資産取引所においてOASの同時上場も果たしている。記事執筆時点でOASは前日比10%超の上昇を見せ9.08円を記録している。
Oasysのディレクターである森山大器氏は「Web2では欧米に後塵を拝した日本がWeb3で巻き返しを図る切り口として、ブロックチェーンゲームはIP(知的財産)とゲーム開発力において日本の強みが生きる領域です」とコメント。さらに、「ブロックチェーンゲーム市場が立ち上がろうとするこのタイミングで、日本を中心としたゲームエコシステムを盛り上げることは極めて重要であり、今回のbitbankへのトークン上場をきっかけに産業の発展に一層貢献してまいります」と述べた。
また、ビットバンクの事業開発部部長である桑原惇氏は発表で、「2022年2月に発足したオアシスはゲームに特化したブロックチェーンであるため、これからゲーム産業を本格的に巻き込んでいけるような基盤を構築し、GameFi領域のエコシステムの拡大に繋がることを期待しております」と語った。
ビットバンクがOASの取扱いを決定した背景については、「今後グローバルに挑戦する日本発のブロックチェーンプロジェクトとして多くの方に知っていただくと共に、国内のゲーム事業者がWeb3領域に足を踏み入れるきっかけになればという思いで選考を行いました」としている。
日本は米国、中国に次ぐ世界第3位のゲーム市場規模を誇るゲーム大国で、ブロックチェーンゲーム領域においては「稼げる」ことを目的とするユーザーはいるものの、UXのわかりづらさなどの課題から既存ゲーマーはほとんどプレイ体験がないと考えられるとOasysは指摘する。
しかし、今後は大手など多くのゲーム企業が本格的に参入し、既存ゲーマーを魅了するタイトルが出てくれば、ブロックチェーンゲームに興味を持つプレイヤー層は格段に広がると述べている。
画像:Oasys