2022.07.21
スクウェア・エニックス(スクエニ)が21日、デジタルとリアルが融合した次世代ホビー商品として、NFT(非代替性トークン)コレクションを発売すると発表した。
今回発売する商品は人気タイトル「ファイナルファンタジーⅦ」の25周年を記念したコレクターグッズ。NFTコレクションは、NFTトレーディングカード「FINAL FANTASY VII ANNIVERSARY ART MUSEUM デジタルカードプラス」と、NFTキャラクターフィギュア「ファイナルファンタジーVII BRING ARTS クラウド・ストライフ」の2つがあり、それぞれデジタル鑑賞やブロックチェーン上の保有証明などを盛り込んでいる。
キャラクターフィギュアシリーズ「BRING ARTS(ブリングアーツ)」の新作では、物理キャラクターフィギュアの単体エディションに加えて、スマートフォンとPCから360度楽しめるデジタル版フィギュアが付属するエディションも販売されるという。両エディション共に、ブロックチェーン上の保有証明(デジタル正規品証明)が付属する。
また、トレーディングカードシリーズ「ART MUSEUM」では、物理トレーディングカードに専用コードが同梱される。このコードはWebサイト上で好きなデジタルカード1枚と交換可能で、トレーディングカードの予約は今年後半に開始されるとしている。
デジタル正規品証明書とデジタル版フィギュア、デジタルカードはブロックチェーン上で管理されるNFT商品となる。
これらのNFTは、エンジン(Enjin/ENJ)が今年3月に発表した独自NFTブロックチェーン「エフィニティ(Efinity/EFI)」上で発行される。そのため、デジタル版証明書及びデジタル版フィギュアの交換にはエンジンウォレットアプリが必要となると説明している。
エフィニティはポルカドット(Pokadot/DOT)のパラチェーンとして構築されたスケーラブルかつ分散型のクロスチェーンネットワークで、他のブロックチェーンのトークンとの互換性を誇る。
スクエニは以前から暗号資産・ブロックチェーン関連の取り組みを進めてきた。
ブロックチェーンを活用したNFTデジタルシール「資産性ミリオンアーサー」シリーズは販売開始直後に完売。また、メタバースプラットフォーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」にRPGゲーム「Dungeon Siege」のゲームを展開していくことも発表している。
今回の取り組みで、長年の課題となっていた「模倣品・海賊版」被害について、デジタル正規品証明書およびデジタルカードにより一定の抑止効果が期待できるとスクエニは説明。さらに、「これは購入者(保有者)・提供者(当社)双方の正統性を示すものです」と述べている。
なお、現段階では両コレクションともに他のマーケットプレイスが対応していないため第三者に譲渡、転売することはできない。将来的にNFTマーケットプレイスに対応することがあれば、ホームページ等で告知するとしている。
画像:Shutterstock