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暗号資産レンディング大手のセルシウス、顧客資産を一時出金停止

暗号資産(仮想通貨)レンディングサービス大手のセルシウス(Celsius)が13日、暗号資産市場が「極端な市場環境」であるという理由で、顧客資金の引き出しを停止することを発表した。

発表したリリースでセルシウスは、「極端な市場環境のため、セルシオは全ての出金、スワップ、口座間の移動を一時的に停止します。セルシオが長期的な出金義務を果たすための措置です」と説明。さらに、「私たちの最優先事項は利益を出すことです。その目的を果たすためにリスク管理を遵守して、利用規約の条項を有効とし、資金引き出しを停止します。これはお客さまの資産を保護、保全するためです」と述べた。

今後、流動性を安定させ、資産の引き出しやスワップ機能、口座間の資産移動をできるだけ早く回復させることを目標にするとしており、様々な措置を講じるためのプロセスには多くの時間を要することから、遅延が発生する可能性があると語った。なお、セルシウスはサービス再開時期について明らかにしていない。

セルシウスは2017年にAlex Mashinksky氏によって立ち上げられたサービス。最大年利17%を掲げていることから多くのユーザーが利用しており、運用資産残高は210億ドル(約2兆8,250億円)以上を誇る。

一方で、セルシウスは過去に不正流出の被害に遭い損失を被ったことがある。昨年6月には7000万ドル(約94億円)、そして同年12月には5000万ドル(約67億円)の損失を被ったことが明らかになっている。

今回の発表を受け、セルシウスの独自暗号資産・Celsius(CEL)の価格は前日比50%以上下落した。現在の暗号資産市場における下落はインフレ懸念によるリスクオフの売りによるものであるが、少なからず今回の一件もネガティブなものとして影響していると言える。

また、大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)も13日、ビットコインの出金を一時停止した。

停止理由としては「技術的な要因」を挙げており、記事執筆時点では再開されている。

画像:Shutterstock

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