月間暗号資産

前田真実果の“暗号資産投資はじめてみました!” Vol.69

前回は、ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナへの暗号資産を使った寄付について、その方法や個人的な意見をお話ししました。
この一連の寄付では、すでに50億円以上もの暗号資産(仮想通貨)が集まっているそうです。力による支配への抵抗という全人類的な命題を持っていますから、自分の問題として考える人も多いのではないかと思います。各国の様々な人たちがウクライナへの支持を示し、この難局を支えようという気持ちがここに表れているのではないでしょうか。

ウクライナ政府は、寄付してくれた人に対してNFTをはじめとした電子返礼品を配布しようと考えていたそうですが、こちらは悪用されるリスクなどを考慮して中止に。その代わり、ウクライナ軍の支援につながるNFTが販売されるそうです。……なんというか、ふるさと納税のような仕組みから想起されるあたたかい雰囲気と、戦時下での支援という現実が相反していて、この妙なリアル感をどう表現してよいかとまどいます。しかし、この暗号資産に関する対応の早さはウクライナが元々高い暗号資産普及率を持つということやゼレンスキー大統領がメディア出身者ということが関係しているのでしょうか。例えば日本の政府がNFTを返礼品にするね……というのはイメージが湧きません。

少し前置きが長くなってしまいましたが、このようなウクライナ情勢を受けての暗号資産(仮想通貨)市況を見ていきたいと思います。
価格は今もなお乱高下しています。原油価格の高騰や、それに伴う株価の動向に大きく影響を受けている状況です。

前回更新時には約1万5,000円のプラスとなりましたが、今回はどうなったでしょうか?

今週は約8,000円のマイナス。ここにはBitLendingに預け入れているビットコイン分も含めています。

前述したとおり、ウクライナ情勢をめぐって現在世界各国の株価は乱高下しています。日経平均も1日に700円ほど落ちることもあれば、その翌日に500円ほど伸ばす日もあり、世界情勢の不安定さをよく表していると言えます。
先週も触れましたが、暗号資産(仮想通貨)は資産保護のツールとしてロシア、ウクライナからの資金流入が増えていて、その影響で価格が上がっていました。だからこそ、株価が落ちても暗号資産(仮想通貨)はなんとか横ばいで推移している状況です。

そのような状況下で、アメリカでは今週、バイデン大統領が暗号資産(仮想通貨)に関する大統領令をついに発表しました。何回か前のコラムで触れた内容ですね。
内容としては、暗号資産(仮想通貨)市場にとってネガティブなものではありませんでした。安心感からか暗号資産(仮想通貨)価格は上昇し、このコラムを書いている時点では490万円くらいまで価格を戻しています。

月刊暗号資産などに掲載されているニュースを要約すると、「暗号資産(仮想通貨)やデジタル資産のイノベーションを責任もって支援していくよ!」というものでした。さらに、発表ではこの大統領令を「歴史的なものだ」と評していたようで、アメリカもいよいよ暗号資産(仮想通貨)に大きな可能性を見出して大きく動こうとしていることがうかがえます。
今後、暗号資産(仮想通貨)に関する環境を整備していくとされていますので、適切な規制体制が敷かれることを願います。

日本で取引できる暗号資産(仮想通貨)が急増中

最近、日本国内の暗号資産(仮想通貨)取引所で取引できる銘柄が今までにないスピードで増えているそうです。現在取り扱いが予定されているものも含めると、今年だけで8銘柄が新たに取り扱われるようになっているんだとか!

以前触れたように、日本の取引所は海外の取引所と比べて取引できる暗号資産(仮想通貨)が少ないのが現状です。日本の取引所での取扱数は10〜20ほどですが、海外では100、200、それ以上というところもあります。日本ではその暗号資産(仮想通貨)が本当に怪しいものではないか、発行している企業・ブロジェクトを信頼しても大丈夫か、など非常に厳しく審査しているため、新しく暗号資産(仮想通貨)が取引できるようになるのはとても緩やかなスピードです。

しかし、最近の動きを見ると明らかに新規取り扱い銘柄数が増えています。一体なぜなのでしょう?
調べてみると、こんな記事がありました。

JVCEA、国内における新規銘柄の上場審査を緩和する可能性浮上

Bloombergが関係者の話として報じたようですね(関係者は話してしまって大丈夫だったのでしょうか?)。

月刊暗号資産さんに掲載されている記事を読んでみると、日本国内の暗号資産(仮想通貨)業界の自主規制団体・一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が、新規銘柄の審査を緩和した可能性があるそうです。
背景としては、やはり日本は審査が厳しく新しい銘柄を簡単に取り扱えるわけではありません。新興取引所だと大手と差別化を図ることが難しいという問題もあったそうです。うちは〇〇銘柄取り扱ってますよ! と言えればいいですが、後から出てきたのに既存の取引所と同じような品揃えだったら目を引くものがないですよね。「別にいつも使っているところでいいか……」となってしまいます。

これでは先行者利益で先に始めていた大手ばかりがシェアを確保し続け、後進が成長できません。そうなると、国内の暗号資産(仮想通貨)業界全体の成長をも妨げることにつながりかねません。
もちろん、これも確定的なものではありませんが、そういった不満が出てきても不思議ではないですね。

ただ、この緩和については少し不安も感じます。取引できる暗号資産(仮想通貨)が増えてくれるのはうれしいですが、その銘柄が詐欺的なものであったり、または悪い行いをしているプロジェクトの手助けにつながってしまったら……という懸念があります。
もちろん取引所も、そんなリスクを背負いたくはないでしょうし、しっかり検証して選別していると思います。まぁ海外で広く取り扱われていて実績ある銘柄が取引できないのも何だかなーという気もしますし(ゆるい表現ですみません)、私もシンプルに今後価格が伸びていきそうな暗号資産(仮想通貨)を選んで、しっかり利益を上げていくことを考えたいなと思います。

 

今回は以上です。
単純計算ですが、約2カ月半で新規銘柄の取り扱い数が8ということは、このペースでいくと今年だけで40近い暗号資産(仮想通貨)が新たに取引できるようになるということになりますよね。本当に全部承認されていくのか分かりませんが、そのなかにはきっと私が見たことあるものや、気になっているものも含まれると思いますので、いつか取引できることを楽しみに待ちたいと思います。

皆さんもご自身が応援したい、好きな暗号資産(仮想通貨)を見つけてみてくださいね!

Profile ◉前田 真実果(まえだ まみか)
京都府出身。
レースクイーンやモデルとして活躍し、雑誌・ラジオ等に多数出演。
Adobeソフトの使用に長けており、DTPエキスパートなどを保有する「DTPできる系レースクイーン」。
現在はスーパーGTに参戦するKONDO RACINGのレースクイーン「リアライズガールズ」のメンバーとしても活動中。

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