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コインベース、日本事業の大部分を閉鎖へ 今後については金融庁と協議

米暗号資産(仮想通貨)取引所大手コインベース(Coinbase)が日本事業の大部分を閉鎖することがわかった。11日、Bloombergが報じた

コインベースは10日、総従業員の20%にあたる約950人を解雇すると発表した。同取引所が従業員の削減に動き出すのは昨年6月以来2度目となる。

CEOのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏はブログで、「2022年の暗号資産市場はマクロ経済の拡大とともに下降傾向にあった。また業界の悪者による影響もあったが、それがさらに拡大する可能性がある」と説明。その上で、コインベースは十分な資本を備えているとし、「最近の出来事(FTXの破綻)は最終的に、コインベースに大きな利益をもたらした。今、長期的な戦略を果たすために、暗号資産の冬を乗り切り、可能性のある機会を捉えるため、適切な運用効率を確保する必要がある」と強調していた。

従業員削減にあたっては、成功する可能性の低いプロジェクトを停止する意向も示した。

報道によると、コインベースは国際投資を調整する一環として、日本事業の大部分を閉鎖する決断を下したという。これはコインベースによる大規模な経費削減の最初の事例になったとしている。

コインベースの事業開発兼国際担当副社長であるムルゲサン・ナナ(Murugesan Nana)氏はBloombergに対し、「日本事業の大部分を縮小する決定を下した。日本法人のほとんどの役割を排除することになった」と述べたという。

なお、日本法人の売却に関しては言及しなかった。日本法人にどれほどの人数が残るかについても明言を避けたものの、顧客資産の安全とセキュリティを確保するために少数が残るとしている。また、今後については現在、日本法人代表の北澤直氏が金融庁と協議を行なっているという。

今回の発表により、事実上コインベースが日本での活動を大幅に縮小することとなった。

海外から日本へ進出した暗号資産取引所の動向を巡っては、昨年末より慌ただしいものとなっている。

昨年12月にはクラーケン(Kraken)の日本法人でクラーケン・ジャパンを運営するPayward Asia株式会社が暗号資産交換業の廃止を決定したと発表した。クラーケンが日本から撤退するのは2018年以来2度目となる。

またフォビ(Huobi)においても、今月6日にサービス名とロゴデザインの変更のみとしつつ、サービス名称を「ビットトレード(BitTrade)」へ変更することを今月6日に発表している。

画像:Shutterstock

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