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イーサリアムの大型アップデート「シャンハイ」、来年3月を目標に設定

今年9月に実施されたイーサリアム(ETH)の「マージ(The Merge)」に次ぐ大型アップデート「シャンハイ(Shanghai)」の目標リリース時期が、来年3月に設定された。8日に行われたイーサリアムの開発者会議「Ethereum Core Devs Meeting」で、開発者のマリウス・ファン・デル・ワイデン(Marius Van Der Wijden)氏らが提案した。

シャンハイではいくつかの機能実装を予定しており、その1つである改善案「EIP-4895」ではユーザーがマージ実施以前よりビーコンチェーンにステーキングしているイーサリアム(ETH)と、それに伴うステーキング報酬を引き出すことを可能にする。

また、イーサリアム・バーチャルマシン(EVM)を本質的にアップグレードさせる「EVMオブジェクトフォーマット(EOF)」の実装(EIP-3540)に取り組むことも合意された。

さらに、以前合意された一連の提案がシャンハイに沿って展開されるという。ビルダーと呼ばれる主要なネットワーク参加者の一部においてネットワーク手数料が削減される「WARMコインベース(EIP-3651)」や、EIP-3855、EIP-3860などが実施される見込みで、リストに掲載されている。

シャンハイのアップデート内容ついて、開発者会議では「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行に成功した例に従い、簡素化し最大化を目指す」ため、このようなに構築したという説明された。

今月15日あるいは16日にシャンハイを実施するための新しいテストネットを立ち上げる計画で、アップデート内容の機能について確認する。来月からアップデートをスムーズに実施させることに注力し、1月中旬から下旬にかけてシャンハイにおけるメインネットのシャドーフォーク開始を目指すという。

また来年5月、または6月を目標として、「プロト・ダンクシャーディング(proto-danksharding)」の実装(EIP-4844)に向けたアップデートを開始する予定であることも明らかにされた。

プロト・ダンクシャーディングはイーサリアムのスケーラビリティに関する課題を解決する目的で実装されるもので、送金遅延や取引手数料の高騰を抑える狙いがある。これにより、イーサリアムのレイヤー2ネットワークにおける取引手数料を最大100分の1にまで抑えることが可能になるとされており、利便性が大幅に向上することが期待されている。

画像:Shutterstock

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