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米・バハマ規制当局がFTXの破綻と経営陣の関与を調査開始

米ニューヨーク検察当局およびバハマ警察が、11日に米連邦破産法11条(Chapter11)を申請した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの調査を開始した。14日、複数のメディアが報じた。

関係者が米Fortuneに語ったところによると、FTXの創業者兼前CEOのサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏は12日、バハマ警察と規制当局から事情聴取を受けたという。

これを受けバハマ警察は13日、「世界的な暗号資産取引所FTXの崩壊とFTXデジタル・マーケッツ・リミテッドの暫定的な清算を考慮して、金融犯罪捜査局の金融捜査官チームはバハマ証券委員会と協力し、犯罪に関与していないかを捜査している」と発表した。

また、14日には米東部ニューヨーク州マンハッタンの連邦検察当局がFTXの捜査に入ったとロイターなどが報じた。サム氏が保有する投資会社アラメダ・リサーチ(Alameda Research)にFTXが顧客資金を利用し融資した実態の解明に乗り出しているという。

これに加え、米証券取引委員会(SEC)や米司法省、米商品先物取引委員会(CFTC)も調査を開始したようだ。顧客資金の取扱いについて調査をしており、特にSECは証券取引法違反の可能性も視野に入れている。

FTXは顧客の預かり資産に関して、「FTXのものではなく、貸し出されることもない」と利用規約に記している。しかし関係者によれば、実態は顧客の資金をアラメダ・リサーチに融資し、債務履行を支援していたようだ。

Wall Street Journal(WSJ)に語った関係者によると、今年6月に暗号資産ヘッジファンド・スリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital:3AC)が経営破綻し、ボイジャー・デジタル(Voyager Digital)など複数の暗号資産関連企業に損失をもたらした影響で、アラメダ・リサーチも貸し手サイドから返金要求が相次ぐ状況に陥ったという。

また、今月9日にビデオ会議に参加したある関係者によれば、アラメダ・リサーチのCEOであるキャロライン・エリソン(Caroline Ellison)氏が、自身とサム氏をはじめとした複数の幹部が同社へ資金を送る決定に関与していたと明かしたようだ。

現在、サム氏の身柄はバハマ当局の監視下に置かれているものの、一部ではドバイへの逃亡を計画しているとの声もある。

画像:Shutterstock

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