2022.10.03

メタマスク、暗号資産やNFTを一覧表示できる「Portfolio Dapp」ベータ版リリース

暗号資産（仮想通貨）ウォレットのメタマスク（MetaMask）を提供するコンセンシス（Consensys）は先月28日、複数のアカウントやネットワークを跨いだユーザーが保有する暗号資産およびNFT（非代替性トークン）の全てを一目で把握できる「Portfolio Dapp」のベータ版の提供を開始したことを発表した。

Portfolio Dappは「portfolio.metamask.io」にアクセスし、「Portfolio」をクリックして拡張機能をインストールするだけですぐに使えるようになり、複数のアカウントを接続することができるようになるという。

また、メタマスクウォレットと複数アカウントをつなぐだけでなく、「watch any wallet」機能を用いてオフラインウォレットやハードウェアウォレットなど別のアカウントを追加すれば、任意の名前をつけて識別することも可能だとしている。

さらに、他人のアドレスや、可読化されたENS（Ethereum Name Service）ドメインを追加することもできる。市場データをウォッチリストに追加して様々な暗号資産の供給量や現在の価格などといったデータを見ることが可能だ。

このアプリへの接続は基本的にメタマスクユーザーのみ可能であるが、それ以外のユーザーでも「watch any account」機能を通じてポートフォリオレビューを利用することができるという。

現時点で、イーサリアム、オプティミズム、BNBスマートチェーン、ポリゴン、ファントム、アービトラム、アバランチに対応している。今回、コンセンシスが発表した「Portfolio Dapp」では、これらのブロックチェーン上で発行される資産を全て一目で網羅可能となっている。

また「Portfolio Dapp」内でタブを「NFT」に切り替えることで、自身が保有するNFTを確認することが可能だ。現時点ではイーサリアムメインネットとポリゴン上で発行されるNFTを一覧で確認することができる。もしスパムNFTを発見した場合、個別画像の3つの点をクリックするだけで隠すことも可能だとしている。今後、NFTの価格表示機能も導入予定だという。

メタマスクによると、今回発表したPortfolio Dappはユーザーからのリクエストを受け誕生した。コンセンシスはプレスリリースで、「Portfolio DappやNFT機能は我々の理想とはまだ程遠く、今後様々な機能を追加することでユーザーの経験を豊かなものにすることを目指していく」と述べた。

画像：Shutterstock