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野村ホールディングスが暗号資産に焦点を当てたVC「Laser Digital」立ち上げ

野村ホールディングス(野村HD)は21日、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーン・プロジェクトに特化したベンチャー・キャピタル(VC)・トレーディング事業「Laser Digital(レーザー・デジタル)」をローンチしたことを発表した。

レーザー・デジタルはスイスに拠点を置き、セカンダリー取引、ベンチャー・キャピタル、投資家向け商品に注力する。最初の商品として、デジタル・エコシステムの企業に投資を行う「Laser Venture Capital」の販売を開始する。ブロックチェーンインフラストラクチャに焦点を当て投資を行うという。

CeFi(集中型金融)、DeFi(分散型金融)、Web3.0、ブロックチェーンインフラなどが主な投資先となると説明している。また、今後数ヵ月の間に、新サービスや製品ラインを発表し、段階的に事業を立ち上げていくという。

野村HDの代表取締役社長兼グループCEOの奥田健太郎氏は、「デジタル・イノベーションの最前線に立つことは、野村として最優先事項です。このためには事業の多角化に取り組むとともに、デジタル・イノベーション・センターも設立してきました。そして野村ホールディングス100%の子会社として、デジタル資産に特化した新会社を設立することを5月に発表しました。この新しいビジネスが、次世代リーダーシップの元で持続的に成長することを期待しています」とリリースで述べた。

野村HDはレーザー・デジタルの拠点をスイスに置いた理由について、デジタル資産に関する規制体制が確率されているからだと説明。デジタル資産やブロックチェーン・プロジェクトに関する規制が整えられており、有望な人材が集まっていることから、新会社の設立場所として選択したという。

レーザー・デジタルは、会長に野村HDのグローバル・マージェッツ・ヘッド兼シニア・マネージング・ディレクターのスティーブン・アシュレイ(Steven Ashley)氏、CEOには野村HDホールセールデジタルオフィスのグローバルヘッドであるジェズ・モヒディーン(Jez Mohideen)氏が就任して運営を行う。

野村HDは2020年6月、デジタルアセットセキュリティ企業Ledger、CoinSharesと共同で金融機関向けカストディサービス「Komainu」を立ち上げた。

日本経済新聞によると、野村HDの中では暗号資産をはじめとするWeb3.0関連事業に関して、経営会議でも紛糾する事態となっていたという。それでも、CEOの奥田氏が「新しい技術を無視できない」とし、事業開始に踏み切ったようだ。

画像:Shutterstock

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