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イーサリアム財団、大型アップデート「マージ」の実施スケジュールを正式発表

イーサリアム(ETH)の開発・運営を行うイーサリアム財団が24日、公式ブログで大型アップデート「マージ(The Merge)」の実施予定日を正式発表した。

ブログによると、マージの実施は「2022年9月10日から20日の間に発生すると予想される」とし、「長年の努力の結果、イーサリアムのプルーフオブ・ステーク(PoS)のアップグレードがついに実現する。全てのパブリックテストのアップデートが成功し、イーサリアムのメインネットでマージが実現される予定だ」と記している。

また、マージの詳細についても言及した。

一連のアップデートは2段階に分けて行われる。まずイーサリアムのコンセンサスレイヤーとして機能するビーコンチェーンのアップデート「Bellatrix」を実施する。Bellatrixは9月6日に指定されたエポック(ブロックチェーンの期間)で実施される予定だ。

次に実行レイヤーのアップデート「Paris」を実施する。Parisはディフィカルティ値が「58750000000000000」に達した段階で行われる予定で、これはイーサリアムのハッシュレートによって実施時期が変わる。そのため、イーサリアム財団はマージの実施時期を10日間設けた形だ。

Parisが実施され、ビーコンチェーンのバリデータによりブロック生成されると、マージが完了すると説明している。また、イーサリアム財団はノード運営者に対し、コンセンサスレイヤーと実行レイヤーの両方のクライアントをアップデートするよう呼びかけた。

移行のタイミングは「Bordel.wtf」や「797.io/themerge」といったWebページで確認が可能だという。現時点でそれぞれのサイトによるマージの実施時期予想は異なっており、Bordel.wtfでは協定世界時(UTC)9月15日0時頃〜7時(日本時間15日9時〜16時)、797.io/themergeでは協定世界時14日13時半頃(日本時間14日22時30分頃)となっている。

今回の発表を受け、業界の内外で注目され続けてきたイーサリアムのPoS移行時期がついに明確になった格好だ。

なお、現在マージ後にイーサリアムブロックチェーンがフォーク(分岐)する可能性にも関心が集まっている。仮にフォークした場合にはプルーフオブ・ワーク(PoW)版のイーサリアムが誕生すると考えられており、イーサリアム保有者がその通貨を受け取れる可能性がある。そのため、国内外で各暗号資産取引所らが対応を発表している。

画像:Shutterstock

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