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オーストラリア政府、国内の暗号資産保有量等の把握で「トークンマッピング」実施へ

オーストラリアのジム・チャルマーズ財務相は22日、同国内における暗号資産(仮想通貨)の種類や保有量、用途を把握するために「トークンマッピング」を実施すると発表した。

チャルマーズ財務相は発表で「計画されているトークンマッピングは世界初の試みである」と述べた。また、「現在、暗号資産の普及により様々なスポーツのビックイベントのような場所で暗号資産関連のプロダクトに関する広告が掲載されるようになっている。今後、暗号資産関連のプロダクトの情報を正確に把握して情報を提供し、政府が保護していく必要がある」と語った。

オーストラリア財務省の担当者が海外暗号資産メディア・Decryptに語ったところによると、このトークンマッピングは今年中には実施される予定で、関連法の改正等に関するスケジュールは協議次第で変更されるという。

このトークンマッピングを通じて、オーストラリアは暗号資産規制や関連ライセンスに関する枠組みを精査する狙いがある。

昨年のモリソン政権下における上院の調査では、暗号資産保有者に対する保護を目的とした広範囲に渡る規制について提言された。しかし、モリソン政権は新法施行前の今年5月に行われた総選挙で破れ退陣している。

オーストラリア証券取引委員会も2021年後半に個人投資家の44%が暗号資産を保有していたという調査結果から、暗号資産関連の包括的な規制が必要であるとのコメントを出している。

オーストラリアでは兼ねてより暗号資産規制の早期策定が望まれていた。その第一歩として、今回発表されたトークンマッピングが行われる。

チャルマーズ財務相も「規制するべき課題における最初のステップとなるだろう」と述べており、オーストラリアのトークンマッピングの実施が他国にも影響を与える可能性がある。

画像:Shutterstock

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