2021.11.01
オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は先月29日、暗号資産(仮想通貨)ETP(上場取引方金融商品)が認可を受けるために満たすべき要件5つを公開した。
ASICは、ビットコインとイーサリアムがこれらの要件を満たす可能性が高いと判断しているという。
今回、ASICが暗号資産ETPの認可要件を公開した背景には、6月に市場参加者から暗号資産ETPに対するフィードバックの要望が出ていたという事情がある。ASICはその後数ヶ月に渡り、暗号資産市場との協議や諮問を重ねてから満を期して要件を公開した形になる。
ASICは29日の発表の際に、「オーストラリアでETPをはじめとして、暗号資産を含有する投資商品に対する関心や需要が高まっていることは理解している」とコメントを残している。その上で、同委員会は「しかしながら、これらの商品が未成熟で適切に運営されていない場合に消費者に対して損害が生じるリスクも認識している」とした。
ASICが今回公表したガイドラインによると、暗号資産の1銘柄が、ETPをはじめとした金融商品を裏付ける資産として認可を受けるためには、次の5つの条件を満たす必要がある。
今回の規制当局の発表を受け、オーストラリアではすでにETFがローンチする動きが始まっている。
例えば、BetaSharesは同日、オーストラリア証券取引所で最初となる暗号資産ETFのローンチを行った。同社の暗号資産ETFは「CRYP」というティッカーシンボルのもと、今週木曜日に上場する予定だ。
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