2022.08.02
大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)が1日、新たなトークン「Binance Account Bound(BAB)」を発行する計画を発表した。
BABはバイナンスの独自ブロックチェーン・BNBチェーン上に構築された初のソウルバウンド・トークン(Soulbound Token:SBT)として設計されている。
SBTは譲渡不可能なNFT(非代替性トークン)で、今年5月にイーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が提起したことで知られる。一度受信すると他のウォレットへ移すことができないという特徴があり、学位の証明やローンの履歴、またあらゆる認証情報など、様々なデータをNFTとして記録することができる。
バイナンスはこのSBTについて、「分散型社会(DeSoc)におけるWeb3.0の世界に重要な役割を果たす」とプレスリリースで述べている。
今回発表したBABは、IDに関する問題を解消することが目的だという。また、ボット対策やNFTのエアドロップ、DAO(分散型自律組織)での投票権としての利用についても検討するとしている。
パイロットプロジェクトとして、まずは本人確認を済ませたユーザーがバイナンスのモバイルアプリを通じてBABを発行できるようにするようだ。これにより、ユーザーは本人確認を済ませていることが証明できる。
バイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ(Cahngpeng Zhao)氏は、「ソウルバウンド・トークンはブロックチェーンを活用し、社会に大きな権限を与えて人々の関わりに大きな変革をもたらす。私たちは、BABトークンの様々なユースケースを想定しており、コミュニティと積極的に協働しながら、このSBTのような分散型社会の革新的ビジョンを開発していきたいと思う」と述べた。
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