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ECBが11年ぶりの利上げ発表もビットコイン堅調 イーサリアムは大幅上昇

21日の米株式市場は主要3指数が上昇した。

NYダウ平均は3日連続の上昇となり、前日比162.06ドル(0.51%)増の32036.90ドルで終えた。6月9日以来、1ヵ月半ぶりの高値で引けた形だ。

ナスダックは前日比161.96ポイント(1.36%)増の12059.61ポイント、S&P500は前日比39.05ポイント(0.99%)増の3998.95ポイントで終えた。米長期金利が2.9%前後まで低下し、ハイテク株を中心として買いが入った。

また、欧州中央銀行(ECB)は21日の理事会で、政策金利を0.5%引き上げると決定した。ECBによる利上げは約11年ぶりとなる。

予測されていた0.25%を上回る利上げ幅となったが、株式市場への影響は限定的であった。

ラガルトECB総裁は会見で、「経済活動は減速している。下期の見通しは著しく不透明だ。インフレ期待が上昇する兆しは注視する必要がある。従来のガイダンスは9月の金利決定には適用されない。ECBは利上げを加速するものの最終的な金利水準は変えない。ユーロの下落は大幅利上げ決定の一因だ」と述べた。

しかし、株価市場は景気後退への懸念を織り込んでおり、今後の下値は限定的との見方が多い。それでも、過去の平均と比べると下落率については下値余地がまだある。

米株式市場の動向を受け、暗号資産(仮想通貨)市場も上昇。ビットコイン(BTC)は2万4000ドル(約330万円)台まで上昇したものの、米電気自動車大手テスラが保有するビットコインの75%を売却したこと、そしてECBが利上げに踏み切ると決定したことが伝わると売り圧力が高まった。記事執筆現在は2万3200ドル(約320万円)ほどを推移している。

ネガティブな要因が出るも下落は限定的だったと言える。サポートラインの2万3000ドル台を保つことができた際にはさらなる上昇の可能性は高まるが、この水準を下回ると下落途中の半値戻しで終わる可能性も出てくる。

大型アップデート「マージ(Merge)」に対する期待が日に日に高まっているイーサリアム(ETH)は前日比6%ほど上昇し、記事執筆現在は1600ドル(約22万円)付近を推移している。前週比では31%ほどの上昇となっており、暗号資産市場を牽引する存在となっている。

日本時間22日夜には欧米でPMI(Purchasing Managers Index=購買担当者景気指数)の発表がある。米金利低下による金融相場の上昇も数値に影響されるため、注視する必要がある。

画像:Shutterstock

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