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世界初、国内製薬会社が治験でブロックチェーンを活用

神経・精神疾患領域の新薬開発を手掛けるアキュリスファーマー株式会社とデジタル医療を推進するサスメド株式会社が29日、企業治験としてブロックチェーンを用いた治験の実施に関する契約を締結したことを発表した。

両社によると、ブロックチェーンを用いた治験の実施は世界初の試みになるという。

研究開発の高度化で新薬開発のコストは年々増加傾向にある現在において、治験の効率化が課題となっており、現環境下でリソースの効率的活用や効率性の追求が求められている。また、新薬開発の生産性向上や高品質化は社会にとっても重要事項だ。

今回の取り組みでは新薬開発のために必要な業務の効率化を進め、信頼性を損なうことなく、新薬開発コストの削減を実現できるという。日本の医療課題解決に向けた先駆的な取り組みとなる。

サスメドが開発する臨床試験システムは、医療機関で所得する医療データをeワークシートとeCRF(電子化された症例報告書)をブロックチェーンで結合させたシステムを活用することにより、医療機関でのデータ入力業務及びモニタリング業務を削減可能とするシステムだ。

サスメドは複数の医学論文の実績や、国立がん研究センターと実施した臨床研究は内閣府規制のサンドボックス制度の認可を受けている。サンドボックス制度による実証試験結果は2020年6月に医療医学誌で発表され、ブロックチェーンを利用したデータ照合作業の代替が2020年12月4日付けで厚生労働省から、GCP省令(医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)上でも認められると通知が発出された。この技術に関しサスメドは特許を持っている。

今回のブロックチェーンを活用した治験は、今までの方法と比較して医療機関におけるデータ入力とSDV(Source Document Verification=モニタリング業務の一つ)に関する工程が大幅に削減できる。また、データ改ざんが難しいブロックチェーンの特徴を活かすことで、治験データの信頼性を高める効果もあるとしている。

アキュリスファーマのCEOである綱場一成氏は、「最新のデジタル技術を駆使し、新しい医療手段の提供を目指すアキュリスファーマとして、ブロックチェーン技術を活用した治験をサスメド、シミックとの連携の下、実施できることを大変嬉しく思います」と述べた。

また、サスメドのCEOである上野太郎氏は、「臨床試験ではデータ改ざん防止とコスト効率化が課題とされてきました。我々は治験用アプリの開発を進め、臨床開発におけるブロックチェーン技術の利用に着目し、研究開発を続けて参りました。ブロックチェーン技術の活用で効率的かつ信頼できる臨床開発を実現することが可能となり、将来の社会補償費の最適化、持続可能性にも寄与することが出来るものと信じております」と述べている。

画像:Shutterstock

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