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米グレースケールのビットコイン現物ETF、承認判断迫る 「99.9%が支持」と自信も

米暗号資産運用会社グレースケール(Grayscale)CEOのマイケル・ソネンシャイン(Michael Sonnenshein)氏は27日、投資家へ向けたレポートで、グレイスケール・ビットコイン投資信託「GBTC」の上場信託(ETF)への転換が米証券取引委員会(SEC)に承認されることに最善を尽くしたと発表した。

承認に向けたキャンペーンを実施し、あらゆる場面でGBTCのETF転換は投資家に対して最善の利益をもたらすと主張してきたと述べた。また、グレースケールは1万1400人以上の投資家、学者、ビジネスリーダー、業界団体などからパブリックコメントを受け取り、99.96%が肯定意見だったと明かした。このパブリックコメントは全てSECに提出したという。

コメントの中には、「ビットコイン先物ETFが存在するのになぜ現物ETFはないのか」「他国には現物ETFがあるのに米国はなぜないのか。暗号資産領域で遅れをとっている」といった意見もあったようだ。

グレースケールはリリースで、「過去8ヵ月間のSECの行動は、基盤となるビットコイン市場の成熟に対する認識の高まりと示した」と指摘。さらに、「初のビットコイン先物ETFも承認され市場から肯定されている。我々のビットコインに関連する投資商品が一つ一つ承認されたことで、なぜ米国市場が現物ベースのビットコインETFを必要としているのか、我々の主張がより強化された。GBTCが承認された時点で、ETFに転換するための運営上の準備はすでに整っている」と述べ、ビットコイン現物ETFに対する意欲を語った。

また、転換が承認された場合、米大手マーケットメーカーのVirtu FinancialとJane Streetが指定参加者として提携すると明かした。

指定参加者とは、ETF運用会社との間で現物株およびETFのやりとりを直接的に行うことが可能な証券会社を指す。指定参加者は設定、交換の仕組みを利用し、ETFと現物株、ETFと先物市場との間で活発な裁定取引を行う。

GBTCは過去1年以上、ビットコインの資産価値より低い価格で取引されており、現在は約30%の割引価格となっている。

この価格差を解消するため、GBTCをより自由に換金可能なオープンエンド型のETFに転換する申請書を昨年10月にSECへ提出し、同年11月にSECは受理した。SECの審査期間は240日間で、可否判断の最終期限は来月6日となっている。

また、グレースケールはSECが承認しなかった場合についても「あらゆる可能性に備えている」とし、すでに社内の法務チームと社外の弁護士事務所と包括的な議論を展開しているという。

元米国法務長官Donald B.Verrilli,Jrを上級法務戦略官として迎え、可能な限り強力な法務チームを作ったと述べるなど、申請却下の場合は法的措置を取ることを示唆した。

画像:Shutterstock

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