月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • ドージコイン投資家が「マルチ商法疑惑」でイーロン・マスク氏を提訴 34兆円の支払い求める

ドージコイン投資家が「マルチ商法疑惑」でイーロン・マスク氏を提訴 34兆円の支払い求める

テスラ社のCEOであるイーロン・マスク(Elon Musk)氏が16日、Twitter上にて意図的にマルチ商法のような手法でドージコイン(DOGE)の価格操作を行ったとして連邦裁判所に提訴された。同日、ロイターなどが報じた

原告であるドージコインの投資家・ケース・ジョンソン(Keith Johnson)氏は、マスク氏とスペースX社、テスラ社に対し、2580億ドル(約34兆円)の支払いを求め、さらにニューヨークで集団訴訟をも行おうとしている。同氏は2021年にドージコインを購入した。

ジョンソン氏の訴状によると「マスク氏が2019年以降、ドージコインに関するツイートで価格を上昇させたが、この暗号資産には根本的な価値がないと知りながら、取引を推奨して利益を得た。マスク氏は世界一の富豪という地位を利用して、個人的な利益、ツイートでの注目、娯楽を目的として『マルチ商法』を行い、ドージコインを宣伝し価格を釣上げるなど操作した」と主張している。

また、ジョンソン氏はマスク氏が今後、ドージコインを宣伝しないことを求めるほか、ドージコインの取引を連邦法とニューヨーク法の下、ギャンブルにあたるとする裁判所命令を出すよう主張している。

この訴訟において、ドージコインはTwitter上での宣伝と価格操作に煽られた「違法な電信詐欺企業」であるとも主張した。ジョンソン氏はドージコインの下落に伴う損失を860億ドル(約11兆円)と算定し、その3倍の賠償金を要求している。

ドージコインは昨年5月にピークを迎え、価格は0.74ドルであったが、近頃は低迷が続いており、記事執筆時点では0.058ドルまで下落している。なお、2013年の価格は0.0002ドルほどであった。

マスク氏は、2019年からドージコインを推奨するようなツイートを行ってきた。その度に価格が大きく変動する場面も見受けられた。

また、昨年5月には「テスラ社にドージコインを受け入れてほしいかと思うか」とのアンケートを実施。期待感から価格は大きく上昇し、ドージコインの過去最高値更新に寄与した形だ。

さらに、昨年12月には「テスラ社はドージコインによる決済を試行する」と述べ、ドージコイン決済を導入したほか、スペースXのグッズについてもドージコインで購入できるようになると明かしていた。

画像:Shutterstock

関連記事

Twitter社、イーロン・マスク氏による総額5兆6000億円の買収案を受け入れ

イーロン・マスク氏、テスラでドージコインの決済受け入れを発表

暗号資産市場にも影響を与えたイーロン・マスク氏、米タイム誌“今年の人”に選出