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暗号資産市場にも影響を与えたイーロン・マスク氏、米タイム誌“今年の人”に選出

米TIME誌は13日、2021年「今年の人」に電気自動車メーカー・テスラと宇宙企業・スペースXの最高経営責任者(CEO)を務める、イーロン・マスク氏を選出した。

同誌のEdward Felsenthal(エドワード・フェルゼンタール)編集長は、「“今年の人”とは今年の影響力の指標。マスク氏を上回るほどの影響力を地球上の生活に与えている人はいない。2021年、マスク氏は世界一の富豪になっただけでなく、恐らく我々の社会における巨大な転換の最たる事例を体現する存在だった」と選出理由を述べた。さらに、マスク氏をトーマス・エジソン、アンドリュー・カーネギー、P.T.バーナム、ウォッチメンDr.マンハッタンなどの偉人を掛け合わせた人物と評した。

1971年南アフリカの採鉱業で生計を立てていた家庭に生まれたマスク氏は、渡米後にPayPalの創業において中心的な役割を果たし、2002年にSpaceXを創業、その数年後、EVメーカー・テスラの初期投資家となり、現在は同社を経営している。マスク氏の他のプロジェクトは「Neuralink」、「The Boring Company」、「SolarCity」などがあり、暗号資産(仮想通貨)にとどまらず、挑発的なツイートなどをすることでも知られている。

マスク氏は「すべてのジョークがウケてるとは限らないけど」とTIME誌に語る。今や、自社株など2500億ドル(約28兆円)以上の純資産を持つとされ、歴史上最も裕福な民間人となったマスク氏は暗号資産やロボット、太陽光発電、人工知能の分野でも活躍し、さらにはウォール街をも支配していると同誌は紹介した。

マスク氏が本格的に暗号資産に関心を見せ始めたのは2020年12月のことだ。マスク氏がビットコイン(BTC)に「誘惑されている」雰囲気のツイートを投稿した。

2021年1月下旬には、Twitterのプロフィールに「#BTC」を追加し、その直後、ビットコインは急騰。さらに、テスラが15億ドル相当のビットコインを購入したことを発表すると、ビットコインをはじめとした暗号資産全体が急騰するきっかけとなった。

しかし、テスラをビットコイン決済に対応すると表明したものの、マイニングにおける「化石燃料の使用」など二酸化炭素(Co2)排出量問題に関わるとして一端は停止した経緯もある。後に、再開する可能性は高いとコメントしている。

7月にはビットコイン、イーサリアム、ドージコイン(DOGE)を保持していることを明かした。また、スペースX社もビットコインをバランスシートに組み入れたことを発表している。

画像:Shutterstock