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ベネズエラ、ボーナスを自国の暗号資産ペトロで支払う

ベネズエラのマドゥロ大統領は、同国の公務員および退職者や年金受給者に対して支払うクリスマスボーナスを、政府が発行する暗号資産ペトロで支給することを明らかにした。
現地メディアのベネプレスが大統領の発言として、18日にツイッターで報じたもので、支給金額は0.5ペトロであり、89万7317.27ボリバル(約3235円)に相当する。
なお、ベネズエラは、昨年12月にも年金受給者に対するボーナスの支払いをペトロで行っていた。
1000万%ものハイパーインフレーションに苦しむベネズエラでは、同国政府がインフレを続ける自国通貨から暗号資産ペトロへの移行を積極的に進めている。
ペトロは2018年2月に政府が石油を価値の裏付けとして発行した暗号資産であり、しばらくは実際に利用することが困難だったが、2019年に入っては状況がいくらか改善しているようだ。
例えば、今年7月にマドゥロ大統領が同国の最大手銀行であるBanco de Venezuelaに対して、全支店にペトロの受付窓口を設置するように命令しており、9月に同行はペトロ対応のウォレットの提供を開始した。
さらに、ベネズエラ最大のデパートチェーン・Trakiをはじめとして、スーパーなどの小売業者やホテルチェーンがペトロの取り扱いを始めている(10月時点での取り扱い店舗は100近く)。
また、ベネズエラ全国商業協議会(Consecomercio)は11月に発表した声明で、同国の企業間では暗号資産が国の経済に重要な役割を果たすというコンセンサスがあると見解を示し、その際、価値の算出法が不透明なペトロを批判しつつも、「会計単位としてペトロを用いる必要性はある」と訴えている。