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仮想通貨マイニングジャンキーの明るい採掘計画 vol.4

なぜパソコンを自作するのか その2【ケースを使わない理由】

■小さい子どもやペットが破壊する危険性

前回の記事
前回までのコラムでは、マイニングの中核となるGPU(グラフィックを表示するための計算パーツ)について解説してきました。
今回はGPUなどが収まっている、外側のハコについて解説をしていきます。

さて、皆さんがイメージするデスクトップのパソコンは、上の写真のようなものではありませんか?
これは僕の家で動いている普通のデスクトップパソコンで、ハコの中に各パーツが収まっていて、ハコの外壁にはいろいろなボタンが付いています
しかし、マイニング用のパソコンとなると、上の写真のようにパーツがむき出しです。

なぜ、子どもや飼い猫が突撃したり、ラーメンの汁をこぼしたら、一発でお陀仏になりそうな危険な状態を良しとしているのか。
それにはもちろん理由があります。

■物理的に収まるはずがない

一つ目の理由は、そもそもケースに収まりきらないからです。
先ほどのデスクトップパソコンにもGPUは入っていますが、通常用途のパソコンなので1枚だけ。というか、市販されているパソコンなので、全パーツがケース内に収まるように設計されています。
ですが、マイニングを本気でやろうとすると、GPUを何枚も使うことになるので、物理的に収まりようがありません。

GPUはけっこう大きいのです。これは稼働中のGeForce GTX1070ですが、全長はペットボトルより長いです。漫画の大食いキャラが昼休みに食べている大きな弁当箱みたいなサイズですね。

Windows10の場合、8枚までGPUを接続できますが、8個の巨大弁当箱が1台のパソコンの中に入るはずがないですよね。

■水槽を温めてピラニアを飼おう

もう一つの理由は、放熱のためです。

これは10月28日夜の時点でのマイニングマシンの真上にある温度計。秋が深まってきた時期の夜なのに30度近くにになっています。これが真夏なら40度を軽く超える灼熱地獄であることは、過去のコラムで書きました。

つまり、仮にスペースがあったとしても、ケースの中にGPUをたくさん入れてしまうと、熱が内部にこもってしまい、採掘効率が著しく下がったり、機器の寿命を縮めたりしてしまうわけです。

■マイニングがある暮らし

こういった二つの理由から、マイニングをする際にはケースを最初から使わず、全ての機材を外気むき出しで設置します。
ただ、パーツを地面に置くわけにはいかないので、専用のラックを使うか、アイリスオーヤマなどで売っているメタルラックを使って構築します。

こちらは僕の家でちょっと前に作ったマイニング2号機です。上に見えるのは居間のテレビです。いろいろな家具や家電が置いてあるメタルラックの下に、マイニングマシンを作りました。
テーマは「生活の中にマイニングを」です。

次回は、普通のパソコンでは重要ですが、マイニングでは重要ではないパーツについて考えていきます。

◆2018年10月28日現在のマイニング収支

現時点でのマイニング収支を公開します ※1

採掘報酬合計 \189,057
(ビットコイン:\141,145
ジーキャッシュ:\7,203
イーサリアム:\40,966) ※2 ※3
パーツ代合計 -\672,552
電気料金合計 -¥124,000

合計 -\608,036

前回の記事より採掘量は増えているのに、市場価格の下落により円建ての報酬合計額は下がっているという恐怖。
何度もいいますが、合い言葉は「お前がやめても俺は掘る」です。

※1 2017年10月~2018年10月28日までのマイニング収支、2018年10月28日時点の市場価格による換算。
※2 一般的なパソコンパーツではビットコインはマイニングできません。でも、NiceHashという、採掘したコインを最終的にビットコインで支払うサービスを2018年春までと、2018年9月に作成したマイニング2号機で使っているため、ビットコインの報酬があります。
※3 仮想通貨の価格は、https://www.coingecko.com/jaのデータを参考にしています。