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クラーケン、イランに対する制裁違反に関してOFACと和解

OFAC(米国財務省外国資産管理局)は28日、イランに対する制裁規制への違反に関して、米暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)と和解したことを発表した。

和解金として、クラーケンは36万2158.70ドル(約5,020万円)を支払った。また、和解の一貫として、制裁コンプライアンス管理に10万ドル(約1,386万円)を投資することについても合意したという。

OFACは発表で、「クラーケンは自動インターネットプロトコル(IP)アドレスのブロックシステムなど適切なユーザーの位置情報を扱うシステムを導入してこなかったため、クラーケンのプラットフォーム上ではイランに滞在するユーザーにサービスを提供していた」と述べている。

OFACはクラーケンの違反について、2015年10月14日頃から2019年6月29日までの間、イラン滞在の個人ユーザーの取引826件、計168万577.10ドル(約2億3,300万円)を処理していたと指摘している。

兼ねてより、クラーケンは制裁対象国からのアクセスを通じたアカウント開設を防ぐ対策を講じていた。しかし、今回のイラン滞在ユーザーによる利用の件では制裁対象外地域からアクセスしてアカウントを開設していたため、このような事態となったようだ。

この問題を受け、クラーケンは制裁対象地域に紐づいたIPアドレスを自動でブロッキングするシステムを導入したほか、ブロックチェーン分析ツールも導入し、制裁国ユーザーの監視を強化している。

米財務省は今回の和解について、「クラーケンは明らかに違反していたが、自発的に当局へ情報を開示し、OFACの調査に協力したことを評価した」とし、和解金額を含む違反行為の罰則を緩和した理由について説明した。

また、クラーケンの最高法務責任者であるマルコ・サントリ(MarcoSantori)氏は、「私たちは私たち自身が発見したこの問題を解決したことを嬉しく思う。私たちは自発的に自己報告し、迅速に修正した」と述べている。

画像:Shutterstock

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