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米サークル、ブラックロックと提携し専用ファンドでUSDCの準備金を運用開始

米サークル(Circle)は、世界最大の資産運用企業・米ブラックロック(BlackRock)と提携し、米ドルに裏付けられたステーブルコイン・USDコイン(USDC)における米ドル準備金の一部を運用すると発表した。

運用はブラックロックのサークルリザーブファンド(Circle Reserve Fund)で行われる。発表によると、このファンドはサークルのみが利用できるようだ。満期を迎えた既存の保有国債から得た資金を活用し、新たな国債購入を行うという。

同ファンドは米国のSEC規則2a-7に準拠したブラックロックが運用するマネーマーケットファンド(MMF)となる。マネーマーケットファンドは安全性の高いアセットクラスで運用を行う投資信託として知られている。

サークルによると、現金20%と短期の米国債80%の割合で運用を行なっていくという。ファンド資金のカストディアンはBNYメロン(Bank of New York Mellon)がとなり、管理されるとのことだ。

今月3日から運用プロセスを開始し、来年第1四半期末までには資金移行が完了する予定だという。

サークルは今年4月、ブラックロックら複数企業から4億ドル(当時約500億円)の資金調達を行っている。

この資金調達を通じて、ブラックロックはサークルと広範な戦略的パートナーシップを締結。サークルの企業戦略投資やUSDコインにおける準備金の主要資産管理者の役割を担うほか、USDコインのユースケースを探っていくとしていた。今回のマネーマーケットファンドの発表はその取り組みの一環となった形だ。

USDコインはサークルと米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの共同事業体であるCentreから発行されているステーブルコインである。

なお、ブラックロックは今年8月にコインベースとの提携も発表している。その際、コインベースの機関投資家向け暗号資産取引プラットフォーム「コインベース・プライム(Coinbase Prime)」を通じて、機関投資家に対し暗号資産の取引および管理、プライムブローカー業務、報告機能を提供していくとの方針を示している。

画像:Shutterstock

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