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バイナンスCZ氏、FTXの独自トークンFTTを全て売却する方針示す

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)CEOのCZ(Changpeng Zhao)氏は7日、同社が保有している暗号資産取引所FTXの独自暗号資産・FTXトークン(FTT)を全て売却する方針を明らかにした。

CZ氏は自身のTwitterで「バイナンスは昨年FTXから株式売却の一環として、約21億ドル(約3,092億円)相当のバイナンスUSD(BUSD)とFTXトークンを受け取った。最近明らかになったことにより、私達はバランスシートに存在しているFTTを清算することを決定した」と述べた。

同氏によると、清算に伴う市場への影響を最小限に抑えるため、売却を完了するまで数ヵ月を要する計画だという。

CZ氏がFTXトークンを売却する理由として、FTXのCEOであるサム・バンクマン・フリード(SamBankman Fried)氏が所有する投資会社アラメダ・リサーチ(Alameda Research)の財務状況がリークされたことが挙げられる。同社の財政状況が不安視されることから、今回の決定に至ったものとみられる。

今月2日、米Coindeskにリークされた関係者からの情報によると、アラメダ・リサーチのバランスシートでは2022年第2四半期の6月30日決算時の保有資産は146億ドル(約2兆1,500億円)となっていた。

保有資産の中で最も大きな資産は36億6000万ドル(約5,387億円)のFTXトークンで、3番目にもFTXトークンを担保とした21億6000万ドル(約3,180億円)の資産が挙げられた。このことからも、アラメダ・リサーチがFTXトークンに大きく依存していることがうかがえる。

また、サム氏はソラナ(SOL)の初期投資家であり支援していることでも知られるが、バランスシートの中には同銘柄も記載されていたという。2億9200万ドル(約430億円)のロックされていないソラナに加え、8億6300万ドル(約1,271億円)のロックされたソラナ、そして4100万ドル(約60億円)相当のソラナ担保が含まれていた。

CZ氏はFTXトークンの売却に関して「LUNAから学ぶリスク管理に過ぎない」とし、「以前はサポートしていたが、離婚後に愛し合うふりはしない。私達は誰に対しても反対をすることはない。しかし、影で他の業界関係者に反対するロビー活動を行う人はサポートしない。戦争でも戦闘でもない。家の掃除をしてから先に進む」とツイートしている。

CZ氏はサム氏が先月20日に発表した暗号資産業界全体の規制草案についても否定的な態度を示している。一連の出来事を通じて、CZ氏から見たサム氏の心象が悪化している可能性も考えられるだろう。

画像:Shutterstock

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