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米サークル、USDCのクロスチェーン転送と5つのブロックチェーンへの追加対応を発表

米サークル(Circle Internet Financial)は28日、サンフランシスコで開催されているカンファレンス「Converge22」の中で、米ドルに裏付けられたステーブルコイン・USDコイン(USDC)に関するアップデート情報を発表した。

今回サークルが発表したのは、USDCの相互運用性(インターオペラビリティ)をサポートする新しいプロダクト「クロスチェーン転送プロトコル(Cross Chain Transfer Protocol)」だ。

さらに、サークルはUSDCに対応するブロックチェーンの追加についても発表。新たに「アービトラム(Arbitrum One)」、「ニア(NEAR)」、「オプティミズム(OP)」、「ポルカドット(DOT)」、「コスモス(ATOM)」の5つのチェーンに対応するとした。

2022年末までに、アービトラム、ニア、オプティミズム、ポルカドットに対応する。コスモスについては2023年初頭までに対応するという。

USDCは現在、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、ヘデラ(HBAR)、ステラ(XLM)、アルゴランド(ALGO)、アバランチ(AVAX)、フロー(FLOW)、トロン(TRON)の8つのブロックチェーンをサポートしている。今回の発表により、USDCにおいてサポートするブロックチェーンは13になる。

サークルのプロダクト担当副社長のジョアン・レジナット(Joao Reginatto)氏は、「マルチチェーンの拡張は、USDCのネイティブな可用性を8つのエコシステムから13に増やすことを意図しており、USDC上に構築するブロックチェーン開発者とそのユーザーが暗号資産経済内において、より大きな流動性と相互運用性を可能にするものだ。USDCの拡張で機関、取引所、開発者はイノベーションを起こし、信頼性が高く安定したデジタルドルへ簡単にアクセスできる扉を開くことになる」と発表で述べた。

また、同氏はクロスチェーン転送プロトコルについて、まず開発者向けに提供されると明かした。

クロスチェーン転送プロトコルの特徴としては、従来のDeFi(分散型金融)などで用いられる「ブリッジ」を必要とせず、エコシステム間で他ブロックチェーンにUSDCを移すことができる点だ。これにより、ブリッジを狙ったハッキングリスクを軽減することが可能だと説明している。

また、ブリッジを活用する際に資産をロックすることで生じる流動性の断片化を抑制することにもつながるとし、暗号資産ウォレット、アプリ、金融サービスを構築する際にネットワーク間におけるUSDCの円滑な移送を可能にすると続けた。

2023年にはサポートするチェーンを順次増やしていくとしている。

画像:Shutterstock

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