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米FRB、3会合連続となる0.75%の利上げ決定 ビットコインなど暗号資産価格下落

米FRB(連邦準備理事会)は、20・21日に開いたFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.75%の利上げを決定した。0.75%の利上げは3会合連続だ。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は3.00-3.25%とした。

また、声明と同時に公表されたFOMC参加者の四半期予測の中央値によれば、当局者は政策金利について、本年末までに4.4%、2023年には4.6%に達するとの予想を示した。今もなお持続する高インフレを抑制する対策を強化する姿勢を打ち出した形だ。

FOMCは会合後に発表した声明で、「インフレリスクに細心の注意を払う」と改めて説明した。前回に引き続き、FOMCはFF金利の「誘導目標レンジの継続的な引き上げが適切になることを見込む」とした上で、「インフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしている」と繰り返した。

次回11月のFOMC会合でも4回連続となる0.75%の利上げが見込まれるとの見方が金融市場に広がりショックを与えた。今回のFOMCではタカ派的内容が事前に予想されてはいたが、予想を上回るタカ派的内容が目立った。

また、ロシアのプーチン大統領が国民向けテレビ演説で、ウクライナ侵攻での「部分的動員」を発表した。

プーチン大統領は、欧米がロシアの弱体化と分断を図り、最終的には破壊することを目指していると主張。部分動員例は予備役を招集するもので、即日発効した。

ショイグ国防相によると、招集対象者は30万人だという。これにより、地政学的リスクが一層高まった。

ダウ平均は前日比522.45ドル(1.70%)安の30183.78ドル、ナスダック総合指数は前日比204.86ポイント(1.79%)の11220.19ポイント、S&P500は前日比66.00ポイント(1.71%)安の37889.93ポイントで終えた。

ハイテク株が集まるナスダックと連動する傾向が強い暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)も連動して下落した。

1万9000ドル(約274万円)台後半を推移していたビットコインは一時1万8000ドル(約260万円)を割る勢いを見せたが、その後反発。記事執筆現在では1万9000ドルまで戻している。

イーサリアム(ETH)も下落し、記事執筆現在は1290ドル(約18万6,000円)を推移している。イーサリアムは大型アップデート「マージ(The Merge)」がひと段落したこともあり、週間比で20%超価格を落とすなど、主要銘柄の中では特に下落している状況だ。

金融市場は全般的に景気後退に対する悲観的な動きが目立っている。一方で、ナスダックはこの時期に暗号資産カストディサービス「NSDAQ Digital Assets」を開始すると発表した。これは機関投資家が今後、暗号資産市場に参入するケースが増加していると見込んでいると言えるだろう。

いずれ金利が下がれば、暗号資産市場への資金流入も想定される。

画像:Shutterstock

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