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FTXが韓国・釜山市と提携 ホワイトハウス訪問も明らかに

韓国政府からブロックチェーン特区に指定されている釜山市は8月30日、大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXと提携したことを発表した。FTXは釜山市におけるブロックチェーンの発展と暗号資産取引所設立に向けて支援していくという。

FTX投資事業部のエイミー・ウー(Amy Woo)氏によると、釜山市がアジアのデジタル金融ハブに成長するために、今後12ヵ月以内に同市でFTXの韓国支社を設立する予定であるという。これにより、サム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏率いるFTXが韓国にも進出する見通しとなった。また、FTXは釜山市と提携し、ブロックチェーンベースの教育の推進のためのプロジェクトを立ち上げるようだ。

釜山市とFTXの合意は、先日発表された大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)とのパートナーシップに続くものだ。

パク・ヒョンジュン(朴亨埈)市長は、「釜山をブロックチェーン・ハブにするための取り組みは止まらない。今回の合意は釜山デジタルアセット取引所設立の支援につながり、地域経済の新たな成長を確かなものとする」と述べている。FTXは今年10月27日から釜山で開催される「ブロックチェーンウィーク」のイベント「BEXCO」にも参加する。

FTXに関しては現在、各国政府や規制当局らとの関係構築に関する動きが見られている。先日には、バンクマン・フリード氏と同取引所の規制当局チームがホワイトハウス関係者と面会していたことが訪問者記録を通じて明らかになった。

ホワイトハウスの訪問者記録によると、バンクマン・フリード氏らはホワイトハウスの政策顧問であるキャロット・ブタッシュ(Charlotte Butash)氏と大統領参次官を務めるスティーブ・リチェッティ(Steve Ricchetti)を訪問し、ミーティングを行ったようだ。

また、バンクマン・フリード氏の他には、FTX幹部のガブリエル・バンクマン・フリード(Gabriel Bankman-Fried)氏、同取引所の政策責任者で元米商品先物取引委員会(CFTC)コミッショナーのマーク・ウェッチェン(Mark Wetjen)氏、FTXの政府関係・政策担当ディレクターであるエリア・カッツ(Elria Katz)氏が参加した。会議の具体的な内容は不明であるものの、暗号資産規制に関する話し合いが行われたものとみられる。

バンクマン・フリード氏らが面会したブタッシュ氏は政策顧問で、ハーバード・ロースクールを卒業後、コビトン&バーリングでアソシエイトとして経験を積み、バイデン政権の審査弁護士を務めていた。

バンクマン・フリード氏はCFTC認定の先物取引業者(FCM)の仲介を必要とすることなく、証拠金デリバティブ取引を直接精算可能にする申請をCFTCに提出している。先物取引業者に依存することなく事業を進めていくことを目的としており、今年4月には、CFTCの動向についてゴールドマン・サックスのCEOであるデビット・ソロモン(David Solomon)氏と会談したことが報道されている。

画像:Shutterstock

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