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独Hetzner、自社サービスを利用したイーサリアムなどのマイニング行為禁止を強調

ドイツのクラウドサービスプロバイダーであるHetznerが、イーサリアムなどの暗号資産(仮想通貨)マイニングおよびステーキングを目的としたサービス利用について、改めて規約違反とする姿勢を打ち出した。

Ethernodes.orgによれば、記事執筆時点でイーサリアムのメインネットにおける全ノードのうち62.6%がホスティングサービスを利用しており、Amazon Web Service(AWS)がその中で55.6%と圧倒的なシェアを誇っている。そしてHetznerはAWSに次ぐ14.7%を占めており、2番目の規模となっている。

Hetznerは昨年5月に暗号資産マイニングを目的としたクラウドサーバーの利用を禁止する規約を明記したが、それでも継続利用しているユーザーが非常に多く存在する。

Hetznerは今回、ブロックチェーンインフラ企業W3Bcloudの共同設立者であるマギー・ラブ(Maggie Love)氏のツイートに反応する形でイーサリアムのマイニングおよびステーキングを目的とした利用について禁止していることを強調した。ラブ氏は、イーサリアムのメインネットにおいてホスティングサービスを利用するノードが多く占めており、特定のサービスがシェアを独占している現状を踏まえ、「イーサリアムは分散化できていない」と指摘していた。

Hetznerはラブ氏のツイートを通じて、米人気SNS・Redditにおいて投げかけられたユーザーの指摘に対する同社の回答を掲載した。Redditユーザーの指摘は「(Hetznerでは)暗号資産・ブロックチェーンのノードを実行することは許可されているか?」というものだ。

Hetznerはこれに対し、「当社製品をマイニングに関連する用途に使用することは、たとえ遠隔地であったとしても禁止されている」と答えている。さらに、「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)および関連するアプリケーション、取引も含まれる。ノードを1つ動かしたとしても、私たちはそれを違反とみなす」と付け加えた。

Hetznerはこの回答内で、現在多くのイーサリアムユーザーが同社のサービスを利用していることについて承知しており、対処方針を議論していると言及している。こうした背景から、今後さらに厳しい措置がとられる可能性も考えられる。

画像:Shutterstock

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