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米CME、「マージ」に先立ちイーサリアム先物オプション取引の提供開始へ

米デリバティブ取引所CME(シカゴマーカンタイル)グループは18日、大型アップデート「マージ」が完了する前に、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の先物オプション取引の提供を開始すると発表した。規制当局の審査を待ち、9月12日にサービスを開始する予定であるという。

今回のイーサリアム先物オプションは機関投資家向けの商品となる。最小ロットは50ETH(記事執筆時点約1,100万円)に設定されるという。

デリバティブ市場では、先物取引は投資家が満期日に原資産を所定の価格で購入、あるいは売却しなければならないが、先物オプション取引では契約満了前に原資産を合意した価格で売買する権利を保有者に与える。イーサリアム先物オプション取引は投資家が将来のイーサリアム価格を予測し、契約満了前に売買することが可能だ。

CMEグループの株式・FX商品のグローバルヘッドであるティム・マッコート(Tim Mccourt)氏は「待望のマージを来月に控え、市場参加者がイーサリアムの価格リスクを管理するためにCMEグループに目を向けるケースが続いている。新しいイーサリアム先物オプション取引は市場を動かすイベントの前に、イーサリアム・エクスポージャーを管理する幅広い顧客に大きな柔軟性と精度を提供する。この新しい契約は、当社の従来の顧客だけでなく、暗号資産市場全体の顧客からも大きな関心を集めると予想している」と述べた。

CMEによれば、現在、同取引所が提供したイーサリアム先物は180万枚以上にのぼる。7月の取引高(OI)は6月よりも7%以上増加し、第2四半期の1日平均出来高(ADV)は、第1四半期と比べ27%増加したという。

また、個人投資家向けに今年3月から提供を開始したマイクロイーサリアム先物取引は、7月のADVが25.7万枚で6月から41%以上の増加、OIは4.7万枚で6月から43%増加となり、第2四半期のADVは第1四半期と比べ12%増という記録的なものであったと説明した。

同グループは、イーサリアム先物取引やマイクロサイズのイーサリアム先物取引の取引高と建玉の増加について、マージを見据えた動きであると見ているようだ。

画像:Shutterstock

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